「開幕がのびたことで、色々と練習試合が多くなっているわね」
と、言いながら結乃が見た記事はこちら。
DeNA・浜口 2軍練習試合で4回無失点「丁寧に投げることができた」
「好投してくれると一安心だね」
理衣も記事を見て嬉しそうに言った。
「まあ二軍だし、濱口ならそれくらいやってくれないとだけどね」
「そうはいっても、実際に結果が出ているというのは良いじゃない」
「悪かったら、困りもんよ。でも最速で140キロって、大丈夫かしら?」
二軍ならともかく、一軍となるとちょっと厳しいだろう。
「本人もそこは気が付いているし、暖かくなってくればもっとあがるんじゃない?」
「球速が全てじゃないけれどね、ストレートが生命線なのは間違いないから」
魔球、チェンジアップを含む変化球が生きるのも直球あってこそ。
「あとは、ソト選手も順調に回復しているみたいだね」
「これは、開幕が延期になって助かったわよね」
DeNA・ソト 全体練習合流、右手首軽症を強調「状態上がってきている」
「開幕までまだ一か月とかあるかもしれないから、完全に治して欲しいね!」
「仮に間に合わなくても、完璧に直して出て欲しいわね! 幸い、オースティンとロペスも好調だし、ピープルズを先発で投げさせるのもアリだからね」
「外国人選手がみんなよい感じだと、こういうときに助かるよね」
「怪我とかがないと誰を出すか悩むけれど、そこは競争だからね!」
開幕がのびたことで怪我をした選手の治療や、調整に時間があてられるのは確か。
一方で、オープン戦で好調だった選手は間があいてしまうことで調子がおちるかもしれない。
それはどちらも仕方のないことで、決まった日程に向けて調子をあわせるしかないのだ。
「とりあえず、一軍を目指すメンバーにはまだチャンスがあるってことよ!」
「逆にいえば、今時点で開幕一軍が近くても、この後の練習試合とかで何かあれば落ちるかもしれないってことだね」
「そうそう。だから百瀬、気が緩むなんてことないと思うけれど、今は当落線上だから気を抜かずに一か月頑張りなさいよ!」
初の開幕一軍が見えている百瀬。
さて、一か月後はどうなっているのかな。
まあ、一か月後に開幕しているとも限らないけれど・・・