「自粛が続いて不規則な生活、そして運動不足は大きな問題よね」
結乃が腕組みしながら重々しく言う。
「結乃はおうち生活バンザイ、じゃなかった?」
理衣が首を傾げながら問う。
「それは否定しないけれど、それも通学、通勤の生活があってこそだったのかもしれないわ。まあ、長年の習慣かもだけど」
「確かにね」
「ということで散歩をしたわ!」
「密にならないよう気を付けて!」
「そしたら足が痛くなったわ!」
「早いね!」
「いかに普段歩いていないか、ね」
「偉そうに言わないでよ・・・・」
運動不足だからといって、あまり慣れないことを一気にやらないよう気を付けましょう。
「で、今回は、友利結選手だね」
■横浜大洋ホエールズ
横浜ベイスターズ (1987 - 1996)
■通算18勝 29敗 30セーブ 10ホールド
「モデルになればビバリーヒルズに豪邸も建てられるのにとまで言われたデニーよ!」
「それを言ったのは・・・・」
「レイノルズね!」
「確かに、背が高くて格好良いもんね!」
「ただ残念ながら、野球の方ではなかなか芽が出なかったのよね」
「ドラフト1位で期待されていたんだよね」
「潜在能力はね。ただ制球が悪くてなかなかねー」
「初勝利をあげたのが9年目だったもんね」
「そこまで球団も我慢したわよね! まあ、それだけ期待していたのよね、ファンも含めて!」
「サイドスローにして才能が開花したんだよね」
「長身だけに勿体ない感じはあったけれど、それが合ったんなら、良かったってことよね」
「うんうん、待っていた甲斐があったよね」
「とはいえ、横浜時代に開花したわけじゃなく、成績を残したのは西武時代だけどね」
「それでも、トレードで場所を変えて活躍してくれたなら嬉しいよね!」
「埋もれて終わるより遥かに良いわよね」
才能があってもその球団では開花しない、させられないこともある。
他球団で活躍できるなら、その方が誰にとっても嬉しいこと。
そういう一例でもあろう。
「なにせ、なんだかんだで20年間の現役生活を続けたからね」
「厳しいプロの世界で大したもんだよね」
さらに2012年からはDeNAの投手コーチとしても復帰した。
「まあ、コーチとしては全く結果を残せなかったけどね」
「そんな・・・・」
「何せチーム防御率、失点、与四球も2年連続で12球団最下位、与四球は球団ワーストの数も更新したくらい!」
「う、それは確かに」
「まあ、当時のチーム状況、投手陣容的に致し方ない部分も多少はあるとはいえ、結果だからね」
色々とあったけれど、ファンを(色々な意味で)楽しませてくれた選手、でしたね。