「もう開幕するわよ!」
待ちきれない様子で結乃が言う。
「本当に、本当に、開幕だね!」
理衣もワクワク感が体からはみ出そうである。
「ということで、さ、2020年シーズンの順位予想よ!」
「今シーズンは120試合、一軍登録枠、ベンチ入り、外国人選手登録と、色々特例があるから、それも考慮だね」
「交流戦もないし、前半はホームが集中も、後半どうなるかの日程もね」
「連戦も多くなりそうだし」」
「色々と難しいわね!」
とは言いつつも、予想はする!
「いきなり順位を出すわ!」
「おお!」
「こうよ!」
1位:DeNA
2位:阪神
3位:中日
4位:巨人
5位:広島
6位:ヤクルト
「・・・なんかまた、大胆な順位予想にしてきたね」
「他のプロ野球解説者と同じじゃつまらないからね!」
「いや、面白さで予想するものじゃないと思うけれど」
「いいのよ、1位以外はどうでも!」
「暴論だ!」
「まー、1位は置いておいて。2位は阪神ね」
「その心は?」
「ベイスターズに対してあれだけ強いんだもん、そりゃ上位にくるでしょ」
「適当だ・・・・」
「3位に中日さんだね」
「いや、中日、強いんじゃない? 打線は強力だし、あとはリリーフ陣よね」
「確かにねー、先発も揃ってきた感じだよね、若手が出てきて」
「そう、あとは得点効率! 塁に出ても返せない、ってのが減ればね!」
「巨人さんと広島さんをBクラスに置くのも大胆だね」
「普通に考えたらAクラス、優勝争い何でしょうけれど、つまらないからね!」
「また、面白さで選ぶから・・・・」
「両チームともリリーフが不安! ということで、そうしてみました!」
「最下位はヤクルトさんか・・・・」
「うーん、申し訳ないけれど、消去法というか、上から埋めていったらそうなったというか」
「なかなかチーム状況も厳しいよね」
「何せ投手陣がね、なかなか状態上がってこない、若手も出てこない」
「バレンティン選手もいなくなっちゃったし」
「バレンティンはともかく、青木、雄平とベテラン揃いをどうにかしないとね、村上だけじゃ厳しいわよ」
そんな感じの順位予想。
ベイスターズは今年こそ優勝!
「あの、スモールベースボールを潔く全て諦めた重量打線で、相手投手陣を粉砕する! それしかないわ!」
「そして中継ぎ陣で頑張る!」
「不安は先発よね。崩壊したら、どんだけ打っても、中継ぎがいても、駄目だから」
東、上茶谷がいないのがどう響くか。
チャンスととらえて若手が出て来てくれると良いのだが。
「とーにーかーくー、優勝よ!」
「おー!」
さあ、開幕だ!
「だけど、雨!」
さあ、どうなる!?