2020年6月25日 中日戦
結果:横浜10-2中日
敢闘選手賞:坂本、戸柱
「3タテ、きたーーー!」
結乃がテレビの前で両手をつきあげて叫んだ。
「快勝だったね!」
理衣も手放しで喜んでいる。
「ルーキー対決は坂本の勝利! 見事、セリーグでは新人勝利一番乗り!」
「しかも1安打のみ、だもんね!」
「オープン戦とかではイマイチだったけれど、初登板でこの投球を見せてくれるとはね」
「やっぱりルーキー左腕の活躍は続くね!」
「まだ1試合、そんな甘くないけれど、プロで通用することは分かったわね!」
「あとは、6回に捻った足が心配だけど、本人は大丈夫そうだね」
とはいえ無理だけはさせないように。
「これで坂本まで、先発投手はみんな5回以上を投げているのよね」
「それも、2失点以内!」
「この調子を維持したいわね」
「先発が安定していると観ている方も安心だよね」
「打線も10得点と爆発!」
「先制はオースティン選手の1号HR!」
「いや、あの打ち方でライトスタンドに突き刺さるのって凄いわね」
相手投手も、あれで入るのか、というところではないだろうか。
「でも、残りの3打席は落ちる球に3三振だからね。相手球団もここをついてくるだろうから、それをいかに我慢できるかね」
「修正力、対応力が求められるところだね」
「ロペス、ソトがいるから、その辺は助言してくれると思うけれど」
「あとは甘い球を逃がさずに打ってくれればね」
一線級の投手はそうそう高さ、コントロールを間違えない。
その辺にどれだけ対応できるかだろう。
「梶谷も3安打! 乗って来たかしらね!」
「やっぱり1番が打ってくれると、その後の打線が活きてくるよね」
「そうね、佐野も打点をあげたし、宮崎も好調をキープ。ロペスもなんだかんだ最低限は打っているしね」
「捕手陣も、光さんもだけど、戸柱選手は今日4打点!」
「HRはおまけみたいなもんとして、2回、きっちり犠牲フライを打ったことは偉い!」
「この試合はリードも良かったよね」
左打者のインサイドもうまく攻めることが出来ていた。
昨年、悔しい結果だっただけに、本人も今年に賭ける思いは強いだろう。
「捕手は先発によって変えていくのかしらね」
「濱口投手には高城選手、坂本投手には戸柱選手?」
「まあ、うまいことやりくりしてくれればいいわ! 光が良いけれどね!」
「イケメンだしね!」
「さあ、3連勝したから、阪神戦も少し気分が楽ね!」
「ネガティブにならずに、この勢いで勝ち越しを!」
「まあね、阪神もサヨナラ負けくらって状態はよくなさそうだし。とはいえ、それまでどれだけ調子悪くても、横浜戦になると途端に打線爆発するチームだからね」
「本当に、なんでだろうね」
泣きそうである。
いやマジで。
「先発が今永とはいえ、相手は苦手の西。やっぱり立ち上がりをつかまえたいわよね」
「今永投手も、今回こそはって思っているだろうしね」
「とにかく、頭を取ればかなり楽だから! 今シーズンこそ阪神への苦手意識を払しょくするのよ!」
「絶対に勝ちましょう!」
もしかしたら無観客なのもプラスに働くかもしれない。
フラットに、戦えるから。
「とにかく1試合。カード頭を取ることに全力を。この試合、ピッチャーを抑えられたんだから」
勝てそうなら中継ぎ全部をつぎ込んでも、勝ちに行くべし。