「ホームでの9試合を6勝3敗で終えたわ!」
結乃が胸を張って言う。
「上々の滑り出しだね!」
理衣も笑顔である。
「いやいや、阪神も3タテ出来たでしょ!」
「それは言っても仕方ないでしょ、勝負の世界なんだから」
「まあねぇ」
そう言いつつも、悔しいものは悔しいのである。
「気を入れ替えて、新たな一週間! ロードの始まりは昨年の優勝チームよ!」
「巨人さんでしょ」
「そして、いきなりローテ再編!」
「開幕ローテ6人のうち、いきなり3人がいないもんね」
井納、坂本、ピープルズ。
さて、では誰が代わりに?
「一報によれば、巨人戦は櫻井と大貫があがってくるとか」
「チャンスだね、頑張ってほしいね!」
「とはいえ、好調の巨人打線にどこまで通用するか不安は不安よね」
「それを言ったら始まらないし、その巨人さんで好投すれば!」
「アピールチャンスだからね、ここをもぎ取る気迫で投げなさい!」
濱口、櫻井、大貫
となれば、初戦の濱口がやはり重要になる。
対する巨人は
戸郷、メルセデス、桜井
「えっと、メルセデスは抹消されていない?」
「うーん、多分」
「戸郷は昨年打てなくて、この前も良い投球したからね。でも、そこを打ち崩さないと!」
「打線も去年とは違うしね」
「あとは濱口が制球ダメダメな状態じゃなければ、それなりにいけるとは思うけれど・・・」
濱口がどうしても読めない。悪い時は完全自滅タイプだから。
「巨人も中継ぎは万全というわけじゃなさそうだから、中盤まで競っていけば十分に勝負になるはず」
「恐いのはやっぱり好調な巨人打線に序盤から打たれないコト、か」
「まあ巨人も、中継ぎ崩壊の阪神とか、投手力の弱いヤクルトとか相手だったってのもあるけどね」
「それで状態が上がっているのは困るね」
だが、ベイスターズも力の落ちる中継ぎなどは打ってきた。
だからこそ先発が大事。
「エスコバーも戻ってパットンは好調。だからこそ、よね!」
「櫻井投手、大貫投手は、先を考えず全力で1イニングずつ頑張って欲しいね」
「打線が援護してくれるわよ! それに先発が安定していたから、中継ぎ陣もあんまり投げていないしね」
「ロードの始まり、好スタートを切りたいね!」
さあ、最初の首位対決!