2020年7月1日 巨人戦
結果:横浜5-3巨人
敢闘選手賞:オースティン、パットン
「櫻井先発で勝った! これは大きいわ!」
勝利を見届けた後、結乃は言った。
「これで最悪の3連敗もなくなったしね」
ホッと安堵の息を漏らす理衣。
櫻井とメルセデス。
昨年、メルセデスを打てなかったことを考えると、どう考えても分の悪い勝負。
勝機があるとしたら、櫻井が試合を壊さずに中継ぎ勝負。
メルセデスの弱点はスタミナだから。
「まさにその通りの試合展開だったわね!」
「伊勢投手以降の中継ぎ投手が全員、無失点だもんね!」
「櫻井も、初回KOとか大量得点とか、最悪の事態は回避したしね」
「なんとか4イニング目を投げ切って欲しかったけれどね」
「伊勢と平田でほぼ3イニングを凌いだのが大きかったわね」
目立ちはしないが、ビハインドの投手がきっちり追加点を防いだことが大きかった。
ここが崩れていたらどうしようもなかったのだから。
「打撃では、大和がまさかのホームラン!」
「びっくりだったねー」
「でも、その1点が貴重だから!」
「何かが起こる前触れだね!」
しかし打線はチャンスを作るもなかなか得点にできない。
重苦しい状態が続いたまま終盤に入り、状況が動いた。
「7,8回に、まさかの幸運な内野安打が2つも!」
「ぷーさんのタイムリー内野安打と、梶谷選手のだね」
「あれはホント、ラッキーだったわ」
特に宮崎のは、ピーゴロで万事休すと思っただけに大きかった。
「あとは、この日は巨人が継投で失敗したわね。澤村投入でやっぱり四球でランナーをもらったわ!」
「でも満塁でソト選手が三振した時はまずいと思ったね」
「オースティンもやっぱり落ちる球に苦戦していたからね」
「でも高めに来た球をしっかりスイング!」
「あれも力で持っていった感じよね」
走者一掃の逆転タイムリー3塁打となった。
「率よりも、打点よね!」
「それでこそ助っ人!」
「そしてその流れを持ってきて渡さなかったのがパットンね!」
「将軍、絶好調だね!」
「坂本を三振にとり、勝ち越した後のイニング跨ぎでも三者三振!」
「痺れる! しかも岡本選手から始まる強力打線だからね!」
炎の投球を見せたパットン。
最後は山崎が全開の屈辱を晴らしたかどうかは分からないが、とりあえず抑えて見事に勝利した。
「初戦に負けたからね、2戦目取れたのは大きいわ!」
「勝ち越しを狙いたいね!」
「相手の桜井なら打てそうな気がするんだけど」
「序盤から援護して大貫投手を楽にしたいね」
勝てば首位。
そこまで意識しなくて良いけれど、走っている巨人だけに止めたい。
さあ、勝ち越そう!