2020年7月9日 広島戦
結果:横浜5-1広島
敢闘選手賞:井納
「よっし、連敗は防いだ! これ大事!」
勝利を見届けて結乃が頷きながら言う。
「連敗をしないって重要だよね」
理衣も笑顔で言う。
前の試合、嫌な負け方をしただけに、どうしても勝ちたかったこの試合。
相手の先発は前回、完璧に抑えこまれた森下。
苦戦は必至と思われた試合であった。
「まー、色々と言いたいことはあるけれど、勝ってよかったのが第一声ね」
「まずはそこだね」
「でも、攻めが雑すぎなのは前々からだから今更だけど、それでも序盤にもっと点を取らないと!」
前の試合の広島のお株を奪うような序盤の拙攻、残塁祭り。
毎イニング2残塁を繰り返し5回まで9残塁。
「広島のように打てていなかったわけじゃなく、4回までに8安打していたのに!」
「初回の2点だけだったもんね」
「毎回、先頭打者が出ても進塁させられないから、その後にヒットが出ても点が取れないのよ!」
「うーん、その通りだから何も言えない」
やはり攻撃が下手なのだ。
意図のある凡退ができない。
「結局、少し落ちる中継ぎとか、調子の悪い投手の時に打つ、だけなのよねー」
「それでも打てるだけ良いと言うことで!」
「もう仕方ないわね、これは」
「それよりこの試合は井納投手!」
「そうね、6回1失点の好投で見事な勝利ね」
「頼りになるベテラン! まだまだ頑張ってもらえそう!」
「ラミレスも、他に選択肢がなかったとか言っているけれど、もうちょっと言い方あるでしょうに」
「リスペクトを、だね」
「次もローテで投げるみたいだし、続けることが重要よね」
もう少し球数が少なくなれば7回もいけただろう。
「中継ぎは不安だったけれど、石田がうまいこと火消ししてくれたわね」
「パットン投手もリベンジして危なげなかったし」
「あとは康晃ね。結果的に抑えはしたけれど怖くて仕方ない!」
「調子をあげてきてほしいね」
「調子というか、痩せなさいだよね」
何はともあれ連敗は防いだ。
そしてこの後は調子のよくなってきた阪神戦。
「観客も入るんだっけ? まずは初戦、大貫、頑張れ!」
「アピールチャンスだね」
阪神の苦手意識を本当に払拭したいぞ!