開幕3連戦であたる巨人。
井納と梶谷がFAで移籍した巨人。
「相手に惨敗!」
苦虫をかみつぶしたような表情で言う結乃。
「ま、まあ、練習試合だし」
なんとかなだめようとする理衣。
「練習試合だろうとなんだろうと、最初が肝心でしょ!」
「うーん、序盤はまだねぇ」
「先発した濱口は4回1失点、球数は相変わらず多いけれど、まあぼちぼちかしら」
「それが浜ちゃんの味といえば味だけど」
「ただそれじゃあ、いつも6回降板で成長しないわよ!」
とはいえ、濱口はまだ良いとして。
「戸柱の悪送球で失点とか、梶谷に打たれたり、陽にまで打たれたり、何をやってんのよ!」
「うーん、悔しいね」
「打線は打線で、無死満塁で点が取れないいつもの!」
「言葉もないね」
やはり、そう簡単にチームは変われないといういことか。
「でもでも、8回の得点は盗塁から光さんのタイムリーという流れ!」
「まー、1試合に1回くらい、そういうのもあるでしょ」
「ネガティブー」
「他、たいした見せ場も無く凡打になっていたしね」
「やっぱり打線は厳しいよね」
「迫力ないしね」
分かっていたこととはいえ。
出場している選手でスモールベースボール、機動力野球がすぐに実践できるわけでもなく。
1-7と、練習試合で良かったボロ負けである。
「明るい兆しが見えない!」
「そ、そんなことないでしょ」
「いいのよ、分かっていたことだから」
悟りを開いたように言う。
投手陣はまだ、個々の能力の頑張りでどうにかなる可能性はある。
しかし打線は、そもそもの技術不足に加えて、単純に破壊力も不足している。
ソト、オースティンが加われば、相乗効果的にまた変わっても来るのだろうが。
「個々の技術・能力の向上と、チームとしての戦術の向上、どっちもまだまだだからね。先は長い!」
「ほら、あれだよ。伸びしろしかないってやつ」
「そうかなー?」
まあ文句を言いつつも、応援するのみです。
頑張れ!