結果：横浜１－１３阪神
敢闘選手賞：－
「上茶谷、あんたは何やってんのよ・・・」
呆れたように言う結乃。
「せっかく連敗止まっていい感じになったのにね」
理衣も残念そうにうなだれる。
連敗を止めた翌日。
先発した上茶谷が初回６失点と大炎上して勝負アリ、である。
「投げる球ことごとく打ち返されて、オフからキャンプまで何やっていたのよ！？」
「さすがにこれは庇いきれない感じ？」
「前回は雨もあって、ってのはあったけれど、今回はどうしようもないわね」
「あとを継いだ投手もきつかったよね」
前日とは打って変わって守備も悪く。
序盤から打ち込まれて大量失点の大敗。
「無駄に石田も投入せざるをえなくなったしね」
「先発が１イニングで降板じゃあきついよね」
「２軍で鍛え直して来たら……って、代わりの先発がいないのか！？」
「ピープルズ投手かロメロ投手があがってこられればねぇ」
「てか入江もいないし、上がってこられるのが京山じゃどうしようもないわ」
直球に威力がなければ他の球も全て通用しない。
基本からやり直した方が良いのかもしれない。
同年ドラフト３位の大貫が年々良くなっているのと対照的である。
「大差がついたから楽な場面でシャッケルフォードを投げさせられたのだけが収穫ね」
「３者凡退！ 解説の藤川さんも良い投手だって言っていたね！」
「それを信じたいけれど、問題は先発なのよね・・・」
中継ぎはエスコバーも戻り、整ってはきているのである。
ただ、そこまでつなげられない。
「投手陣の崩壊に目がいきがちだけど打線も酷いからね」
「僅か１得点、その１点が櫻井投手のタイムリーという」
「佐野なんかまた、先頭打者で２度出塁、ランナーいる時は併殺と三振よ」
「佐野選手だけじゃなく、併殺が３回もあったもんね」
佐藤が良かったのか、梅野が良いのか。
いずれにしてもルーキー投手に簡単に完投を許す始末である。
「ええい、もうこの日は忘れて、なんとかカード勝ち越しを目指すのよ！」
「阪神戦で勝ち越せると大きいよね」
「とはいえ相手先発はガンケル、一人でベイスターズのチーム勝利数と同数、勝っているからね」
「そういうの聞いちゃうと本当に情けないよねぇ」
阪口が頑張っているとはいえ、実績のない投手でありどうなるか分からないのは変わらない。
特にこの試合で阪神打線に勢いをつけてしまっている。
「大量得点の次の試合は打線が奮わない説を信じるしかないわね」
「阪口投手を信じようよ！」
「でも、抑えても打線がガンケルを打てるかどうか・・・」
それでも。
意地を見せて欲しいところである。
日曜日は唯一、勝率の良い曜日なのだから。
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