「連敗は止まったけれど、それだけだったわねー」
うなるように言う結乃。
「借金は増えて、早くも借金15だもんね」
理衣も元気がない。
6連敗して、10連敗。
果たしてこのまま、また連敗が伸びるのではないかとファンも不安だろう。
連敗を止めた後の2戦を見れば、そう思うのも仕方ないところ。
「負けていると色々と言われるのは仕方ないけれど、ファン以外の記事でもコーチがやり玉にあがりはじめたわね」
「実際のところ、どうなんだろうね」
「結果が出てないから何言われても仕方ないわよね。勝敗だけじゃなく、エラー、走塁、その他もろもろね」
「そうだよねぇ」
若いコーチばかりで、球団としてコーチも育てるという方針なのだが。
「それ自体を一方的に非難するつもりはないわ。コーチだって育てる必要があるでしょうし。でも育てるなら、育てられるベテランコーチが一緒ってのが前提でしょ!」
「そういう人がいないもんねぇ」
バッテリーコーチしかり。
守備走塁コーチしかり。
というか、二軍には外野守備コーチがいないとか?
「ヘッドコーチもそうよ、三浦が監督になるなら万永ヘッドでともに昇格じゃないの? 二軍監督は仁志がいるんだし」
「一年間、二軍で一緒に戦ってきたもんね」
「この辺のコーチ組閣は実際、色々と見直して欲しいわよ! でもそれはまだ先でしょうから、まずは目先の事ね」
「なんとか浮上のきっかけを!」
「とりあえず打線が底を抜けた感じはあるから、あとはどう組み替えていくかね」
佐野がタイムリーを打ち始め、オースティンも状態があがってきた。
阪神戦の結果も踏まえると、しばらくはこんな感じなのか。
1.乙坂(センター)
2.倉本(ショート)
3.オースティン(ライト)
4.佐野(ファースト)
5.牧(セカンド)
6.蛯名・神里(レフト)
7.宮崎(サード)
8.捕手
9.投手
「・・・あれ、思っていたのと違う。ソト選手は?」
「2軍で調整ね。で、佐野をファーストに回して外野守備を少し固める。神里も6番とか7番あたりで自由に打たせたらそれなりに結果出すから、その辺で。個人的には蛯名をしばらく試してみたいけどね」
「宮崎選手は?」
「チャンスで全く打てないし状態も悪いから。7番にいれば恐いんじゃない?」
「うーん、どうなんだろうね?」
「分かんないけれど、1,2番は結果残したからしばらくこのままでいいんじゃない。ま、長続きしないかもだけど」
「悲観的だなぁ・・・」
「それより問題は先発ローテよね。上茶谷も入江も平良もいなくて、誰が投げるのやら?
大貫-???-濱口、坂本-???-阪口
「真ん中に誰が入るのか。候補は京山? いやいや・・・ピープルズ? いやいや・・・」
「手薄だねぇ」
「ここぞと出てくるのがいないのよね。若手、どうした!?」
さてさて。
果たして浮上のきっかけをつかめる時はくるのでしょうか!?