結果:横浜5-3ヤクルト
敢闘選手賞:大和
「絶対に今日も勝ちはないと思ったわー」
信じられない、というように結乃が首を振りながら言う。
「最後の最後に勝ち越して勝利しました!」
理衣が拍手する。
1点リードも8回に追いつかれ。
9回も2死走者なしで、このまま今日も引き分け以下かと思ったその時。
関根、桑原が連打で繋いで、最後に大和が勝ち越しの二塁打。
「いやー、今シーズン、相手にやられることばっかりだったけれど、まさかベイスターズがやるとはね」
「さすが大和選手、勝負強い!」
「やっぱり大和は2番というよりも、下位に置いておいた方がいい気がするわよね・・・」
「出塁という点ではね」
「まー決勝打の大和はもちろんだけど、9回2死から代打でつないで関根も良い仕事をしたわよね」
「開幕一軍のあと、二軍に落ちても好調を維持していたもんね」
「本来ならスタメンで使いたいけれどね」
「腐らずに、代打でもきっちり仕事を続ければチャンスはあるはず!」
「そして桑原も最後の打席でようやく、ね」
「苦しんでいるけれど、なんとか結果を出そうとしているよね」
「でも、怠慢走塁は駄目よ!」
「またそれを・・・」
「あとは牧とオースティンがタイムリー、宮崎が3安打で1ホームラン」
「久しぶりにタイムリーが出たね!」
「先制ができたっていうのも大きかったわね。少し楽になったかも」
「ただ中盤以降は苦戦したね」
「まだまだ繋がりがね」
それでも、どうにかこうして点を取ったのだ。
この繋がりを忘れないように。
「一方で投手陣はまたフル回転ね」
「ロメロ選手がなかなか、だね」
「まー、素直に調整不足じゃない? キャンプやって、オープン戦やってと、それで見てみたかったわよね」
「この後どうだろう、再調整するかな?」
「二軍じゃ大丈夫でもやっぱり一軍では二軍と同じようにいかないわよね。先発が揃ったら、中継ぎという手もあるけれど」
「中継ぎ向きかもしれないよね」
これだけでロメロを評価するのは難しいところだろう。
「そして康晃! 失点は仕方ないとはいえ、先頭打者に四球は駄目よ! それじゃ昨年と同じじゃない!」
「出したくて出しているんじゃないだろうけれどね」
「そんなん言い訳よ、プロなんだから!」
「登板数も多いし、疲れも溜まっているかもね」
このところ山崎、三嶋が安定せず。
登板過多だけに、あまり文句は言いたくないが、勝ちパターン投手だけに厳しい。
「とにもかくにも連敗ストップしたから、こっからまた上げていきたいわね」
「週明けからは交流戦だしね」
「そこで一気にあがるためにも、今季、やられまくっていたヤクルトに3タテ返しよ!」
「2戦目の濱口投手がいければ、十分にいけそう!」
雨でローテも変えて濱口を持ってきた。
頼むぜ、開幕投手!