結果:横浜5-14オリックス
敢闘選手賞:知野
「初戦の勝ちはなんだったのか!?」
結乃が地面をけり上げながら言う。
「序盤から大量失点で勝負あり、だったね・・・」
がっくりする理衣。
せっかくカード頭に先発が好投して打線も援護と、良い形で勝利した。
それをぶち壊す試合内容だった。
「とにかく大貫! もう序盤で何度試合壊すのか。一度本当に下で調整してきなさいよ!」
「本人も自信を失っているのかもね」
「何が悪いのか、本当に」
「制球、キレ……圧倒的なボールがあるわけじゃないから、そういうところなのかな?」
昨年10勝できたのはまぐれではないはず。
一度見つめ直してきてほしい。
代わりの先発がいるかというのはあるが、今の大貫よりはマシなのではないか。
「二番手の中川も、まあ状況的に可愛そうってのはあるけれど、止められず」
「勢いにのっている相手だけにね」
「そういうところを抑えて、信頼を得ていかないと。2回はともかく、4回はね」
「でも4回も、神里選手が・・・」
「まあ、全般で守備が酷い! 宮崎、桑原!」
「あれで一気に大量失点だったね・・・」
「もう桑原は一度落としたら? ちゃんと怠慢走塁の時に罰を与えないから」
「ここもキツイ!」
宮崎の野戦と桑原の落球がなければ、2回までで7失点なんてことはなかったはず。
その後はもう、どうしようもない。
「打線は一応5点とったけれど、やっぱりタイムリーはゼロだからね」
「ホームランばかりだね」
「ま、知野の初ヒットは素直に喜んで良いと思うけれど」
「とうとうプロ初ヒット! それがホームラン! おめでとうございます!」
柴田が動き始めているし、チャンスはもうそんなに多くないかもしれない。
何か、傷跡を残したい。
「他のセリーグはみんな勝っているしね」
「一人負けかぁー」
「とにかく、この試合は忘れて、カード勝ち越しを!」
「ロメロ投手に初勝利を!」
「そのためにはセンターを考えないとね」
守備でポカをしている桑原、神里。
打撃でも、神里はホームラン打ったが、望んでいるのはそういうのじゃない。
誰が出ても、物足りないか。
「二軍で楠本がサイクル打ったから、いっそ楠本センター・・・はファイヤーすぎる・・・」
「なんとか一軍で見てみたいね!」
桑原も神里も乙坂も関根もいまいちなら、楠本、蛯名を見たいなぁ。
ダメか?