「この記事の途上で国吉トレードの報道が！？」
結乃がショックを受けたように叫ぶ。
「これは驚きだね」
理衣も悲しそうである。
まさかのトレード。
今季も、いや今季は特に先発が早いイニングで降りる試合ばかりなので、ロングリリーフでチームを助けてきた国吉。
そんな一軍戦力をシーズン中に放出するのだから。
「相手はロッテの有吉、故障などもあったけれど、今季は一軍未登板よ。どうなのかしらね」
「チームが変わって活躍してくれるといいけれどね」
「相手は中継ぎが欲しくて、こっちは先発が欲しい、ってのは分かるけれど、うーん」
「国吉投手は育成からずっと横浜で頑張ってくれていただけに寂しいね」
これでＴＢＳ時代からの選手はとうとう田中健二郎だけになってしまった。
「トレードはつきものだし、もうここでウダウダ言っても仕方ない。国吉はパリーグに合うかもだし、パを代表するような投手になってくれたらね」
「有吉投手には先発として頑張ってもらいたいね」
「もしかしたら移籍、即一軍登板とかもあるかもね」
「両選手とも、新天地で心機一転、力を発揮できますように！」
というところから、改めて。
「さあ、交流戦も終わったわね！」
結乃が声高に言う。
「交流戦で貯金３ができるなんて、やればできる！」
理衣も嬉しそうに言う。
「とはいえ。とはいえよ、阪神、中日、ヤクルトも勝ち越しているから、ゲーム差は縮まっていないのよね」
「セリーグでは広島さんがコロナ影響もあるのだろうけれど大きく負け越したくらいだもんね」
「だから、これからセリーグで更なる上位を目指すには、リーグ内でやっぱり大きく勝っていかないといけないのよ」
「でも、以前と比べればチーム状況も大きく変わったよね」
しかしいまだ借金１４。
４位と５ゲーム差。
更に４位と３位の差がさらにごゲーム差。
ベイスターズから３位までは実に１０ゲーム差があるのだ。
「これを詰めるには、やっぱり大型連勝がないときついわよね」
「３連戦で２勝１敗でいっても借金は１つしか減らないもんね」
「３，４連勝程度では影響大きくないから、二桁とまではいかないけれど７、８連勝くらいはしたいわね」
「それが出来ると大きいよね」
８連勝したとして、８で連勝が止まるなら８勝１敗で実質は７つ借金が減るだけで、ようやく半減である。
大型連勝、そして連敗をしない。
これが重要。
「そのためには、とにかく先発よ！ 先発が頑張れば勝てるということは、交流戦でも明確なわけだしね」
「中川投手や坂本投手が好投した試合も勝てたしね」
「打ちあいで勝てるなんて、そんな沢山ないからね！」
「中継ぎ投手も大変だしね」
「ということで、再開後のローテーションを考えてみましょうか」
「きましたね」
「軸になるのは浜口と今永で決まり。というか、この二人しかまともな先発がいないんだけどね」
「あはは・・・」
「交流戦では同カードに投げていたけれど、この後は分けた方がいいと思うのよね。じゃないと、いない方のカードが弱すぎて」
「確かに、それはあるかもね」
交流戦の最終週、週頭ローテは酷かった。
「一軍登録を見ると、ピープルズ、坂本、京山はまだ残っているから、この３人はまだ次も先発ローテで回しそうね」
「中川投手が抹消されたね」
「となると、こうかしらね・・・？」
＜週末ローテ＞
濱口
京山
大貫
＜週頭ローテ＞
今永
ピープルズ
坂本
「今永をずらして週初めのカード頭にして、ピープルズをずらす」
「大貫投手があがってきたね」
「２軍で好投したみたいだし、大貫くらいしかいないんじゃない？」
「上茶谷投手もその前の試合に投げて、７回で２失点みたい」
「その二人のうちどちらか、かしらね。てか京山も落としてその二人でいいんじゃない？」
「２軍でどう見極めているか、だね」
とりあえず京山は成長が見られないので、かえたいのは個人的な思い。
「とにかく、長いイニングを投げられるように！」
「中継ぎの皆さんも失点が増えているしね」
「こういうチャンスをものにしよという若手投手がいないのが情けないわよね」
さあ。
実際にはどうなるかな？
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