結果:横浜4-2中日
敢闘選手賞:ロメロ、伊勢
「はぁー、なんとか勝ったわね」
大きく息を吐き出す結乃。
「ギリギリだったねぇ」
理衣も疲れたように言う。
初回にいきなり4点を取った時には、もしかしたら楽勝か?
なんて思ったりもしたが、やはりそんなことはなかった。
「まー、ロメロはよく投げてくれたわ」
「7回1失点だもんね!」
「相手が主力を下げているとはいえ、それでもきっちりとね」
「打球が直撃してもそのまま投げ続けて併殺打!」
「無茶はしないで! 来季は頭から本当に頼むわよ!」
「頼もしいよね」
雨が降り寒いコンディションの中でも投げられたのも収穫である。
「それに引き換え8回から出てきた康晃はなんなの!? 1安打2四球で満塁にして」
「いきなりピンチ!」
「てか、一軍に上げてきて起用する首脳陣の責任でしょ。なんであげてきたの!?」
「チームもこの状況だし、あとは他の選手起用でいいよね。山崎投手は調整に専念で!」
きちんと準備できていないなら、出さないでほしい。
「三嶋も失点して、まあ最後はなんとか抑えたけれど」
「ヒヤヒヤだったね」
「三嶋はまだ自分でどうにかできる部分もあるけれど、厳しいわねぇ」
「本当に、抑えの課題がね」
来季のセットアッパー、抑えをどうするのか。
外国人にしても枠がある。
さてさて。
「打線も、初回の連打は良かったけれどね」
「桑原選手がいきなり先頭打者HR!」
「その後も繋がりがあってね。しかし、2回以降はからっきし!」
「安打だけみれば、相手の方が倍だもんね」
「そんな中でも牧がきっちり2安打!」
「最後まで出続けての3割を達成してほしいね!」
「ここで引っ込んで3割じゃ意味ないわよ! たとえ3割を切ることになっても最後まで出なさい!」
「もちろん、3割達成が一番! 大丈夫きっとできるはず!」
ということで、なんとか最下位確定を免れたが、まだ次の試合も勝利が必須。
「武藤の引退試合だからね、ちゃんと花をもたせなさいよ!」
「そして東投手が先発! 最後に1勝しておきたいね!」
「だから負けられない試合よ! 大差をつけて武藤が出やすい状況にしなさい!」
「今度こそ、勝って送りましょう!」
そして、最下位脱出の可能性を残しましょう。