2021年振り返り #20 1年目からの成長があまり感じられなかったかも 坂本 裕哉
「坂本かぁ」
微妙に苦々しい表情で言う結乃。
「2年目の成績はどうだったかな?」
首をかしげながら言う理衣。
#20 坂本 裕哉
当番試合 : 16
投球回数 : 70 1/3
防御率 :5.25
勝利 : 4
敗北 : 6
セーブ : 0
ホールド : 0
奪三振 : 46
「……一年目から成長が見られないわね」
「う、うーん」
「ルーキーの年も4勝あげたのよね。登板数は増えたけれど勝ちは増えず、負けが増えたと」
「それだけ先発を任せられた数が増えたってことだよね」
「機会が増えればいいってもんじゃないわよ。二年目だからといって」
それで成長が見られれば良い。
だが数字全般を見ても取り立ててよくなったという感じがない。
「確かに、良い投球をした時もあったけれど、それ以上に序盤から打たれて早い回で降板、という感じよね」
「何がいけないのかな?」
「取り立てて特徴が感じられないのよね」
「コレといった武器がない?」
直球に威力があるわけではない。
得意とする変化球があるわけでもない。
制球が特別優れているわけでもない。
「となると、どうすりゃいいのか!?」
「それでも好投している時もあるんだから、良いものはあるはず!」
「そりゃまあプロ入りしているしねぇ」
「厳しい物言い!」
やはり、良い時に良いのは当たり前。
そうではないときに、いかに試合を作れるか。
良い時の方が稀というのだから、なかなかそういう引き出しとかがないのだろう。
今永や東のように、圧倒できるほどのものは持ち合わせていないように見えるだけに。
「まずは5,6回でいいから安定して投げられるようになって欲しいわね」
「先発の枠はまだチャンスあるはずだしね」
「チャンスしかないわよ、この投手陣なんだから!」
ドラフト2位、頑張ってくれ。