2021年振り返り #61 ２軍で好成績も１軍では消極的姿勢が目立ったぞ 蝦名 達夫
「蛯名！」
名前だけ叫ぶ結乃。
「二年目です」
まったりと理衣が言う。
＃６１ 蝦名 達夫
出場試合 ： ３１
打数 ： ２１
打率 ：．１６７
安打数 ： ３
ＨＲ ： ０
打点 ： １
盗塁 ： ０
「なかなか厳しいわね。一年目とほとんど変わらない成績よ」
「試合数は増えたんだけどね」
「守備とか代走で、かしらね。打席数は減っているけどね」
「うーん、プロの壁？」
二軍では結果を残していた。
だからこそ、一軍に昇格してチャンスも与えられた。
しかし、そのチャンスで結果を出せなかった。
「その内容もよくないのよね！」
「積極性に欠けたってやつ？」
「そうそう、空振り三振ならまだしも、見逃し三振、なぜ振らない！？ ってね」
「連続見逃し三振とかあったもんね」
ここで打てばヒーローにも！
という場面もあったのに、全然バットを振らない。
なんでその球を見逃す！
みたいな。
「そういう姿を見せられると、起用もやめようかとか思っちゃうわよね」
「もったいないよね」
「チャンスはあれだけもらっていたんだから、そこを掴めなかったのは自分の責任よ！」
「チャンスがなかなか得られない選手も多いしね」
外野手はさらに激戦区にもなってきた。
右の外野手で大田が入ってきたので、蛯名の立ち位置はさらに苦しくなるだろう。
「ということで３０点よ！」
「それでも年俸はＵＰしているんだよね」
「試合数に応じてかしら？ でも、結果よ。代打からチャンスを掴むしかないんだから、そこをどう入るかよ！」
「負けるな！」
二軍では本当に良いものをみせてくれている。
一軍で同じようにいかないのは当然としても、姿勢とか、心構えとか、そういうものも含めて。
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