「連勝よりもちょっと! オースティンとソトが出場していないのって、怪我だったの!?」
結乃が怒りと驚きとともにいう。
「で、でも、札幌遠征には帯同するって」
理衣が落ち着かせるように言う。
開幕直前になってのこの情報。
ファンとして心配するな、といわれても心配するに決まっている。
「オースティンが肘、ソトが手首、だって?」
「無理しないで治さないとね」
「軽傷というけれど、前も軽傷とか言って中長期離脱する選手も多かったから不安だわ!」
「張り、というのを信じたいところだね」
いや本当に。
なんだかんだこの二人がいるのといないのとでは打線の迫力が違う。
どちらか一人というならまだしも。
「まー、昨年もそうだったとはいえ・・・でも、日本人打線でも機能して得点できているのはまだ良いわね」
「昨年はオープン戦でも苦戦していたもんね」
「足を使ったりとかもしているし・・・それでも二人が早期に戻ってくるのを期待するしかないわね」
「でも、他の選手も頑張っています!」
この試合でも日本人メンバーだけで8得点。
3回まではヤクルト小川の前にパーフェクトに抑えられていたが、4回に集中打で一挙に5点。
「知野の四球のあと、楠本がタイムリー2ベースと、それこそ開幕を狙う選手がアピールしているわね!」
「楠本選手はマルチだし、知野選手はこの試合もヒット打ったしね」
「開幕一軍はほぼ確定でしょうねぇ」
「牧選手も安定しているしね」
「さらに大和、戸柱、伊藤光といったベテラン勢も元気にタイムリー!」
「光さんが復帰して2本の2ベース!」
「光は本当に怪我なくいってほしいからね」
「問題は桑原選手かな。この日もノーヒット」
「とはいえ、いきなり桑原を外すことはしないで良いと思うけれど」
規定打席に達して3割は、シーズン通してのことであり、実績として大きい。
複数年連続の活躍がないとはいえ、昨年の成績は大きいだろう。
「開幕してしばらくしても低飛行なら変更も考えてよいと思うけれど」
「首脳陣がどう考えるかだね」
楠本が好調だがセンターは厳しい。
神里は桑原と変わらない打率だし。
「投手は先発候補の濱口、坂本がいずれも4回無失点」
「開幕ローテに入ったかなこれは!」
「二人とも球数が多いのは気になるところだけどね。濱口の四球はいつも通りだけど」
「それでも結果を出してるからね!」
東、大貫、ロメロは確定。
石田、濱口、坂本、上茶谷から3人。
「上茶谷がこの前駄目だったからね」
「三浦監督はもう一回チャンスを与えるって言っていたけれど」
「結果をみると上茶谷以外の3人だけどね」
さてさて、どうなりますかね!?