「開幕の東が7回1失点と順調な調整を見せたわね」
納得したように言う結乃。
「不安なく開幕を迎えられるかな?」
理衣も嬉しそうに言う。
被安打5の7奪三振。
ただ、死球2が気になるといえば気になるか。
「あとは、決して打線がそこまで良いとは言えない日ハム相手というのもあるけれど」
「いやいや、そうですか?」
「まーそれでも7回で100球未満だし、良いでしょう」
「偉そうだなぁ」
「打線はこの日も純国産打線か」
「開幕までには間に合うといいけれどね」
「駄目な場合も見越しての試合だからね。その中でも13安打したし」
「走塁も積極的にしたしね」
「まー、アウトが多かったけれどね」
特に3回は、ヒット4本で凡打なしの全部走塁死でチェンジという珍しい事態に。
盗塁死が2,走塁死が1、である。
「オープン戦だし、そこはもういいわ」
「公式戦でも、どんどん走って欲しいけどね」
「これで公式戦で走らなかったら、やっぱり走らないのかってなっちゃうしね」
「相手に注意をさせるだけでも効果あるしね」
「そんな中でも東がセーフティスクイズで得点するとかは見せたわね」
「投手も打者の一人!」
「宮崎と牧は安定だし、楠本がやっぱりマルチでアピール継続」
「伊藤投手のスローカーブを打ったのとかさすがだね」
「いよいよ覚醒か!?」
「桑原選手もようやく2本!」
これでオースティンが開幕スタメン厳しいなら、楠本でいくのはほぼ決まりではなかろうか。
「知野も4打席目でしぶとくヒット打ったしね」
「そういうの、大事だよね」
「残り2試合、もう開幕スタメンとかの役割に向けて、だからね」
「うーん、ワクワクします!」
そしてオープン戦も1位を狙える状況。
オープン戦とはいえ優勝すれば自信にはなるはず。
調整優先ではあるが、狙えるのだから狙っちゃえ。