「2022年の交流戦は9勝9敗で終わったわ!」
神妙な顔つきで結乃が言う。
「うーん、頑張った、よね」
理衣がまた微妙な笑顔で言う。
かつて交流戦を苦手にしていたが、最近では5割近辺で戦うことが出来ている。
そういう意味では頑張れているのだが。
「まー、どのチームもきっと同じこと思っていると思うけれど、もっと勝てたわよね!」
「たられば、だよね」
「特に楽天との3戦目!」
「9回に逆転された、魔の日曜日・・・」
あそこできっちり勝てていれば10勝8敗で勝ち越し、日曜の連敗も止められていた。
まあ、弱いから負けただけだ。
「しかし、ソフトバンクと楽天に勝ち越して、それでも5割かー」
「望みは高くなるよね」
それでも、良いところもあった。
先発投手陣は全般的に安定していた。
駄目だったのは、ロメロと上茶谷くらいか。
今永はノーノー達成し、大貫も安定していた。
交流戦が得意の濱口も、初黒星こそついたが濱口らしい投球は見せて最低限はこなした。
京山が好投して佐々木相手の試合に勝てた。
そしてキャッチャー嶺井に固定して、失点も少なくなった。
打撃陣では、牧が後半に息切れしたとはいえ前半戦は活躍。
蛯名が良い働きをしてスタメン起用された。
「と、ポジティブ要素をあげて気を取り直すしかないわね」
「そうそう、前向きに!」
「しかし、相変わらず打線のつながりは酷いけれどね」
「得点が少ないもんね・・・」
打線爆発、という試合が交流戦に限らずほぼ記憶にない(倉本や宮本がHR打った試合くらい)
チャンスで最低限が出来ないから、それが出来るチームとの差が大きく感じる。
それは交流戦でも同じだった。牧しか期待できないとか。
「5割だったけれど阪神が好調で抜かれちゃったしね」
「凄かったねー」
「その阪神と、リーグ戦再開で戦うんだけどね」
「こちらも体勢を整えていきましょう!」
まー、なんだかんだありつつ、酷い事態にはならくて良かった・・・と、思いましょうか?