2022年7月14日 広島
結果:横浜4-3広島
敢闘選手賞:石川、牧
「おお、勝ったわ!」
結乃が驚きの声をあげる。
「チーム全員での勝利!」
理衣は拍手する。
東がコロナ陽性で登板不可となり、急遽、石川がプロ初登板初先発。
当然、早いイニングでの交代も視野に入れており、京山が緊急昇格。
スクランブルで臨む試合となった。
「実際の投球は見られていないけれど、急な先発でも2回をきっちり抑えたのはよかったと思うわ!」
「3イニング目に打たれちゃったけれど、逆に言えば1まわり、2イニングくらいはきっちり抑えられるともいえるしね」
「そもそも先発調整してなくてファームでも1、2イニングの中継ぎしかしていないんだから、3イニング目につかまるのはある意味で当然ともいえるしね」
「将来的にはスタミナつけて先発もみてみたいよね」
一番恐れていたのは、1、2回で大量失点して、中継ぎフル動員かつ負けゲーム、というものだった。
最悪、そうなっても仕方ないと思うようにもしていただけに、これは有難かった。
「3回は打たれたけれど、宮國が同点、逆転まで許さなかったしね」
「この日はブルペン陣も、総動員で勝つぞ、ってのは分かっていただろうしね」
「3番手の京山も、急な中で3イニング1失点で投げてくれたし、助けられたのもあったけれど、頑張ったと言っておきましょう」
「ここで今季初勝利もつきました!」
今まで先発で好投しながら勝ち星がつかなかっただけに、こういう試合があっても良いだろう。
「勝ち越した後は、エスコバー、伊勢、康晃がきっちり!」
「後ろが安定しているといいよね!」
「打線の方は少ないチャンスをものにしたわね」
「3回、集中打で3点を先制!」
「それも、二死無走者からだからね。びっくりよ」
「蛯名選手から牧選手までで一気に、ね」
蛯名はこの試合も2安打、1盗塁と、1番打者の役割をきっちりこなしてくれている。
このまま定着してくれると、オースティンや大田も簡単には入れないかも?
「同点に追いつかれた後は、牧が久しぶりの勝ち越しホームラン!」
「かなり復活してきたね! 完全解凍?」
「右方向へのホームランが出たら完全復活かしらね」
「宮崎選手がこの日はノーヒットだったけれど、皆で勝てばOK!」
ヒットはわずか6本だが、その4本が得点の入ったイニングに出た。
こういうの、重要。
「さあ、苦手の広島にようやく勝ち越し!」
「この勢いで、次は首位のヤクルトさんが相手です」
「コロナで大量の離脱者を出しているとはいえ、村上は健在だし手ごわいことに変わりないからね」
「先発は、久しぶりの坂本投手! 今までの悔しさをなんとかはらしたいね」
「うーん、どうなるかしらねえ。。。。相手が主力抜きでも、坂本が抑えられるイメージがわかないんだけど」
「そ、そんなこと言わないで」
更に相手は苦手のサイスニード。
分は悪いが、なんとか初戦を取りたい。
「ヤクルトにも、勝ち越しを目指して!」
「借金完済を目指しましょう!」