2023年振り返り #8 代走さんと呼ばれているようじゃ駄目 神里 和毅
「いやぁ、神里ね」
言葉を濁す結乃。
「何かコメントしようよ!」
そういう理衣も言い淀む。
こんなんでいいのか!?
#9 神里 和毅
出場試合 : 64
打数 : 53
打率 :.163
出塁率 :.226
安打数 : 8
HR : 0
打点 : 3
得点 : 11
盗塁 : 0
OPS :.451
「駄目ね! 10点!」
「昨年よりも落ちたね」
「成績も落ちているしね」
「まあ、確かに・・・」
出場試合数も少なく、打撃成績も全体が落ちている。
出場する機会は主に代走と守備。
しかし代走でも盗塁はゼロで、守備もそこまでインパクト強いわけではない。
「野球以外のところで話題になって、代走さん、なんて呼ばれたりもしてね」
「本人としては不本意だろうね」
「でも、それも全て自分自身が呼びこんだものよ」
「結果が出ないとねぇ」
打撃の内容が悪すぎる。
選球眼がよくなく三振が多いのは変わらず。
長打力はあるけれど、スラッガーなわけでもなく、これでは起用に困るのも当然のこと。
「センターを守れる選手が少ないから、そうそう切れるってものでもないけれど、立場は厳しいわよね」
「関根選手も頑張って、若手もいるしね」
「穴が大きすぎるのよね。そしてその弱点が直らないまま30歳になって、果たして上向く要素があるのか!?」
「良いものはもっているんだけどね」
打撃で結果を残した年もあった。
だから、全く素養がないわけではないのだろうが、変化の激しい球界で安定して結果を残せなくてはレギュラーはつかめない。
「外野手をドラフトで獲得し、マジで後がない感じよね」
「それでも打撃さえよくなれば一気にレギュラー獲れるものはもっているんだよね」
「いや、それいつものように言われているからね」
「本人もこのままで終われないとは思っているけれどね」
とはいえ、結果を出せないとプロの世界では意味がない。
野球以外のことを断ち、集中しないと駄目ではないか。
果たしてどんな姿を見せてくれるでしょうかね?