「最後の8連戦に向けて、森唯斗とウィックが抹消されたわね」
結乃が首を傾げながら言う。
「ウィック投手はなんでなんだろうね」
結乃も疑問を投げる。
現状、森原につなぐ役割として、復調気味の伊勢と好調のウィックが頼り。
そこでウィックを抹消して大丈夫なのか。
「意図としては、フォードをあげて来季に向けたテストをするってところかしらね?」
「でもオースティン選手と守備位置が被っているよね」
「代打と、オースティンお休みの時のスタメンかしらね」
「それもせいぜい1、2試合だよねぇ」
まだ順位も確定いていないなか、オースティンを下げるのは自殺行為。
8連戦と長いので、どこかで休養を与えるにしても出番は限られるが。
「だとしても、今の状態だったら下げるのはJBの方じゃないかしらね?」
「このところのパフォーマンスはイマイチだったもんね」
「まー、今更なんだけどね」
「残り試合数的にもう上がってくることはないわけだしね・・・」
森唯斗に関しては、かわりに誰か先発、あるいはロングリリーフを増強するのか。
「そもそも先発も足りないんだけどね」
「誰がいつ投げるのやら・・・」
そしてイースタンリーグの試合は雨天中止。
巨人は勝ったためM1となった。
「しかし残り2試合。2敗して巨人が2勝すると逆転されるのよね」
「勝って決めましょう!」
「まずは二軍で優勝して、一軍に勢いをもたらしたいわね」
「二軍の優勝も久しぶりだからね!」
「度会なんかも出場するみたいだし、チーム全体でもバックアップね」
「うーん、楽しみ!」
相手の負けを待たず、自らの手で優勝をつかみ取れ!