「まー、勝ち負けは気にしないといっても、あんまり連敗はしたくないわよね」
結乃が頷きながら言う。
「寒い中で怪我無く両チーム終えられたのが良かったです」
理衣が笑顔で言う。
雪が降るのではないかといわれていた。
観戦に行っているファンも実に寒そうにしている姿が象徴的だった。
選手達もなかなか大変だったのではなかろうか。
「打線は6安打で5点と効率よくみえるけれど、7四球で相手のエラー、押し出し2つだからね」
「まだまだ打線は低調だね」
「その中で、前の試合で後逸しランニングホームランを許した筒香がタイムリーを放ったわね」
「うーん、しつこくいくね」
「あれはさすがにねぇ」
「反対方向への一打で先制点でした」
その後、宮崎にもきっちり犠牲フライが出て2点を先制。
しかしそこから先は打線は湿っていた。
「8回まではほぼほぼチャンス無しだったからね」
「ヒットも単発だったしね」
「アピールの欲しい若手でヒットが出たのは井上だけか」
「悩ましいところだね」
野手はなかなか新しい力はそう簡単には出てこないか。
「一方で投手陣はぼちぼち順調ね」
「ジャクソン投手は2回だけだったけれど」
「ここからイニング数増やしていくでしょ。石田も一発くらったとはいえ4イニングでその2失点だけだしね」
「引きずらずにいったのは良いね」
安定した投球をみせられているのは好材料である。
「オープン戦も中盤に突入したら、打線の方の繋がりが欲しいわよね」
「その頃には、シーズンを想定した攻撃にも変わっていくんじゃないかな」
「今はランナーもあまり出ないから、お試しもあんまできてないのよね」
色々試せる時期は今だけ。
若手もはやくしないと、出番なくなっちゃいますよ!