超朗報! パットン、残留するってよ!
「・・・・結乃、結乃、大変だよっ!」
部屋に駆け込んできた理衣を見て首を傾げる結乃。
その手には漫画とポテチ。漫画が汚れないようにティッシュもちゃんと常備してある。
「どうしたのよ理衣ちゃん、そんなに慌てて」
言いながら漫画のページをめくる。
「もうファンフェスも終わったし、キャンプまで野球イベントもおしまい。そりゃ『FOR REAL』の上映はあるけれど、もはや驚くことなんて」
「パットン投手が残留だって!」
「なんですってーーーーーーっっ!?」
漫画を放り投げ、ポテチもそのままにしてPCに向かう結乃。
数分後
「おおお・・・・ほ、本当だわ・・・・」
ぷるぷると体を震わせながら言う結乃。
スポーツニュースには確かに『パットン残留』の文字が。
「完全にメジャー復帰だと思っていたのに、どんな魔法使ったのよDeNA!?」
「どう、凄い、驚くことあったでしょ」
自慢げに、嬉しそうに言う理衣。
「いや、まさかまさかの大逆転ね。一体、どんなオファー出したのかしら?」
「そういうのは球団に任せておけばいいじゃない。わたしたちは素直に喜ぼうよ!」
「それもそうね、ひゃっほーう!」
「いえーい!」
結乃と理衣はジャンプしてハイタッチをかわす。
あまりにドタバタと床を踏み鳴らすものだから、その後、一階にいる母に叱られてしまったが、それくらい嬉しいニュースだったということだ。
「なんといっても58試合で33ホールド、防御率2.57のセットアッパーだからね。いるのといないのじゃ大違いよ」
「本当に、パットン投手がいなかったら2019年、8回は誰が投げるんだろうって思ったもんね」
胸を撫で下ろす理衣。
もちろん、パットンだっていつまでもいるわけではなし、日本人セットアッパーを育てるというのもあるが、簡単ではない。
これはエスコバー残留に加えて大きな補強といっていいだろう。
「また2019年も、ブルペンから走って登場する将軍を見られる喜び!」
「ブルペンでもリーダー的だし、何より熱いハートを持っているもんね!」
「あとはカープ戦でも強くなれれば良いけれど、相手打者を選んで登板させればなんとかなるでしょ」
「あ、みて、しかも2年契約だって!」
「それはさらに朗報ね! メジャーじゃなくて、横浜を選んでくれたってことなのかしらね」
これで外国人はロペス、ソト、パットン、エスコバーの残留が決まった。
ウィーランド、バリオスは、FA戦線の西次第なのだろうか。
「ウィーランド投手、バリオス投手も残ると良いのだけどね?」
「まだ契約しないとも出ていないということは、双方で考えているってことなんでしょうねぇ」
2018年の成績を考えれば、前出した4人が1軍濃厚にはなるが、1年間4人で乗り切れる保証はない。
本人たちの考えや年棒次第ではあるが、残留してくれるとファンとしては嬉しい。
「もちろんビジネスだから、横浜より条件がよくて出場機会のあるチームの誘いがあれば、そっちの方が良いでしょうけどね」
「難しいよね、本人のことを考えると」
「でも、皆とても良い選手だから、応援するわよ!」
いずれにしてもパットン残留は確定。
これでまた一つ、ピースが埋まったことになる。
「課題は、光とうまくやることね!」
2019年も頼むぜ、将軍!