2019年7月7日 巨人戦
結果：横浜６－４巨人
敢闘選手賞：伊藤光
「打てる捕手っていいわね！」
結乃が言うことは真実である。
「イケメン捕手っていいよね！」
理衣が言うこともまた真実であろう。
「とにかく、３タテ回避よ！」
「よかったよねー」
と、理衣が豊かな胸を撫で下ろし安堵の息を吐き出す。
「４回までで１０残塁の時は、この試合も駄目かと思ったけどね！」
「あぁ････」
初回、２回と立て続けに満塁のチャンスを逃し。
一方で坂本に簡単にＨＲを打たれて先制を許した。
流れは明らかに悪かった。
「先発の高橋から点を取れなかったのはどうかと思うけれど、マウンドからおろしたからどうにかなったわね」
「ジャイアンツさんの弱点は中継ぎ、ってことだもんね」
「そうそう、そして想定通りに中継ぎを打ち崩して逆転よ！」
野上を攻めてまず同点に。
そして見事だったのは６回であろう。
「あっさり２死となったときはダメかと思ったけれどね」
「筒香選手のヒットを皮切りに、怒涛の連打だったね！」
宮崎が続き、スタメンの細川が同点タイムリー。
「細川スタメン６番で繋がりが出ないと思ったけれど、あそこでは振り切ってくれたわね」
「そしてなんといっても光さん！」
理衣が拳をつきあげる。
「打った瞬間！ だったわね！ 勝ち越し３ラン！」
「みんな、初球とか２球目とか、あっという間の攻撃だったね！」
「いやー、序盤の拙攻はなんだったのかしらね？」
そう、初回、２回に１本出ていれば、もっと楽な試合だったのだ。
「投手継投は勝負に出たわね」
「井納投手に５回で代打を出したもんね」
「初回以降は踏ん張っていたけれど、いかんせん点が取れなかったからね。この試合を落とすわけにはいかないから、勝負に出るのも仕方ないわ。まあ、それまでに２安打していた井納でもね」
「あはは」
「でも、代打の乙坂が同点の２点タイムリーを打ったしね！ 阿部のエラーみたいなもんだけど」
「結果を出すのはさすがです！」
拍手する理衣。
「でも、この試合はエスコバーと石田がいなかったからきつかったわね」
「かわりに登録されたソリス投手、いきなりホームラン打たれちゃったもんね」
「その後もラッキーな感じだったし、ちょっと怖いわね」
この試合は初登板ということを差し引いても、もう少し楽な展開かビハインドで様子見したいところだ。
だが、エスコバーの代わりというのは厳しいかもしれない。
「康晃も相変わらず危なっかしいし。大城の一打も恐かったわー」
「最後は大和選手が好守備！」
「次が坂本だったから、あそこで抜けていたらやられていた可能性高いからね。大和さまさまね！」
と、苦しみながらもどうにか巨人戦３連敗は逃れた。
「さあ、オールスター前最後の３連戦、初戦は飯塚かぁ、大丈夫かしら？」
「応援しようよ！」
「応援はするわよ。ただ不安なだけ。まあ、相手も谷間で山田か････勝ちたいわね！」
２勝１敗で乗り切れば、５割でオールスターを迎えられる。
１０連敗をしたにしては、盛り返したといえるだろう。
「さあ、最後ひと踏ん張り、いくわよ！」
「おー！」
応援クリックしていただけると幸いです。
