2024年10月30日 ソフトバンク戦
結果:横浜5-0ソフトバンク
敢闘選手賞:ケイ、桑原
「よーっし、連勝!」
結乃が拳を突き上げる。
「これで2勝2敗のタイに戻しました!」
理衣は両の拳を高々とあげる。
3戦目の東の好投による勝利でチームの雰囲気もまたよくなったか。
中盤まで投手戦が続くも、7回に4点をとって突き放しそのまま完封勝利。
シリーズの成績を2勝2敗に戻すと同時に、6戦の横浜に戻ることも確定した。
「この試合はなんといってもケイよね」
「7回無失点の好投です! 特に初回は三者三振の立ち上がり!」
「3回まで6奪三振と、序盤に全力を注ぎ込んでソフトバンクの鼻っ面を叩いた感じね」
「4回以降はランナー出すけれどホームには返さず!」
「先頭打者を3回出したけれど、その後をきっちり抑えたからね」
「頼もしいです!」
155kmとかを投げるパワータイプの先発左腕はパリーグでもいないはず。
抜群の制球力とキレとコンビネーションの東に対し、球威で押しまくるケイ。
タイプの異なる左腕で、通用するとは思っていたけれど、ここまでハマってくれるとは。
「2戦目に無理にもっていかず、休養と調整期間をあけたのも良かったのかもね」
「2戦目に投げてくれていれば、って声もあるけれど、中5日で雨の中の2戦目で同じような投球が出来たかは分からないもんね」
「ソフトバンクの先発が弱くなる3、4戦目にもってきたのも戦略かもね。まあ、東はここに持ってくるしかなかったんでしょうけど」
そのケイを打線も援護。
「先制点はさすがのTA! 流し打ってのホームランはさすがよね」
「あれが入るんだから、パワーと技術の両方だよね」
「足が痛くてもホームランならゆっくり回れるからね」
「やっぱり先制点は大きい!」
しかしその後は膠着状態で、次の1点をどちらが取るかというところで。
「このシリーズ1安打で不調だった宮崎に待望の一発!」
「大きな一撃で、ここから打線がさらに繋がります!」
「梶原の内野安打、戸柱四球、森の安打で満塁になって、3戦目で活躍した桑原が2点タイムリー!」
「この2点は本当に大きい! 桑原選手、のってます!」
オースティンにもタイムリーが出て、7回に計4点の追加点。
5点リードとなれば楽にもなり、ケイ-坂本-JBの完封リレーにて勝利。
「点差がついたことで伊勢、森原の連投がなくなったのも大きいわよね」
「5戦目に投入できるもんね」
そして5戦目、なんと横浜は中4日でジャクソンを投入してきた。
「これはびっくりね。てっきり中6日で6戦目にくると思っていたから」
「ただ、ジャクソン投手はもともとメジャー式の中4日を希望している部分もあったよね」
「打席もないし、投球に集中ってことね。中継ぎ陣の投入も考えているでしょうね、移動日あるし」
「初戦は好投していたけれど有原投手に打たれたのだけが、ね」
この起用は、土曜の天候が悪く雨天中止も見据えているのではないかとも思う。
仮に土曜の6戦が雨天中止になると、3日と4日に東とケイを中4日で投入できる。
確かに、勝ち筋としてはこれしかないかもしれない。
成績をタイに戻したとはいえ、決して優位というわけではないのだ。
「あとは打線ね。横浜に戻るとTAが守備につけない可能性も高いから、フォードを1塁起用したほうが良いと思うわ」
「この試合でも代打で出場して2塁打を放ったもんね」
「筒香は4タコの3三振で打てる気しないし、佐野もイマイチ。だったらフォードの方が今は打てそうに思えるわ」
「あとは守備だね」
「佐野だってたいして上手くないんだから、最低限の守備をして打ってくれればいいわよ」
「どう判断するか、だね」
まずは5戦目。
どのような布陣でくるか。
リードして横浜に戻りたいだけに、また一戦必勝で頼みます。