2024年振り返り #38 ブルペンの良き兄貴として貢献も数字は厳しく2025が勝負 森唯斗
「ソフトバンクを戦力外になって獲得した森ね」
結乃がふてぶてしく言う。
「チームには溶け込んでいた感じだね」
理衣が頷きながらいう。
ソフトバンク時代はストッパーとして華々しく活躍した。
戦力外になったとはいえ、常勝軍団の経験値も含めて獲得したはず。
2024年の数字は以下の通り。
#38 森 唯斗
出場試合 : 14
投球回数 : 32.1
防御率 : 7.52
勝利 : 1
敗戦 : 3
ホールド : 1
セーブ : 0
被打率 : .347
WHIP : 1.79
奪三振 : 25
失点 : 33
「正直、数字だけ見れば相当に厳しいわよね」
「うーん、まあ、ね」
「防御率もそうだけど、被打率、WHIPも高く、とにかく打たれていたわよね」
「色々な場面で投げてくれてはいたけれどね」
ローテが苦しい時は先発で投げたり。
ビハインド含め、かつての実績に関係なくチームのために腕を振ってくれたことは確か。
とはいえ、かつての姿を考えると寂しいわけで。
「もちろん、若手のために色々と言ってくれたり、ブルペンを盛り上げるよう動いてくれたりもしたようだけど」
「年齢としては上の方になるけれど、そういうの関係なく動いてくれていたみたいだね」
「試合に勝った後はブルペンから楽しそうに駆けてくるし、あんなキャラとも思わなかったわね」
「上茶谷投手のおかげもあって、横浜になじめたみたいだね」
その上茶谷がソフトバンクに移籍となったのは、なんとも皮肉ではあるが。
「でも、この成績じゃあ次はないわよ」
「まあ、年齢的にもねぇ」
「先発も中継ぎもみたいにやっていたけれど、2025年は中継ぎ一本でいくみたいね」
「その方が成績は残せそうだよね」
球威はなくなってしまったが、経験値はある。
先発の時も、1周りくらいはなんとなく抑えていた、気がする。
勝ちパとはいかずとも、便利屋的に色々と投げてくれると良いかもしれない。
本来的には若手に期待するポジションだが、実績のない若手で誰ができるかも分からないし、一年間できるとも考えづらい。
チームとして空いた穴を埋める役割、まずはそこをきっちりこなすことだろう。
「背水の覚悟で頑張って!」
「まだまだやれるところを見せて欲しいです!」