2018年6月14日(木) vs ロッテマリーンズ
結果:ロッテ1-4横浜
敢闘選手賞:大和、投手陣
「どれだけ残塁すれば気がすむのかってゆうか、どんだけ下手くそな野球しているのかしら」
「ま、まあまあ結乃。勝ったことだし・・・・」
「勝ったのは、投手陣が踏ん張ったからよ。打線のおかげでないことはきちんと心に刻んでおかないと」
勝って兜の緒を締めよ、厳しい表情で言う結乃。
だったが。
「でも、勝ったことに間違いはないからね、勝ったどーーーー!!」
あっさりと歓喜の雄たけびを上げる。
その結乃の姿を見て、理衣は苦笑いする。
「とはいえ、反省点だらけよね」
「あれ、また厳しくなった?」
「ランナーを出したら併殺、無死満塁で点が入らず、1死3塁で内野ゴロでホームアウト。どんだけやっているのよ。16安打で4点って、効率悪すぎよね」
「ま、まあ、ね。それに関しては反論ないけど」
やはり野球が下手というか、技術がないというか、ランナーを出しても進塁させること、返すバッティングができないこと。
この辺の課題は特に若手ではすぐに解決できるものでもない。
「そんな中、決めてくれたのは大和選手でした!」
「本当は無死満塁の時に打ってほしかったけど、最後に打ったことで帳消しね」
「怪我から復帰して初戦なんだから、もうちょっと」
「甘いわ! 試合に出ている以上、怪我とかはもう関係ないのよ!」
手厳しい結乃であるが、もちろん、内心では喜んでいる。
「次の神里も、駄目押しの三塁打はよくうったわ。その前、同点にしたときも足で稼いだ内野安打。いつの間にか打率も二割八分まであげてきたもんね」
「山下選手も、代打で同点タイムリー!」
「欲を言えば11回、神里を3塁に置いたところで内野ゴロでもいいから打ってほしかったけどね」
「他にも、高城選手の気迫の内野安打とか、みんな頑張っていたよね!」
「理衣ちゃんは甘いわねぇ」
それぞれが出来る範囲で頑張ったとは思うが、せっかくスタメン起用されたが何も良いところの無かった乙坂はもう少しどうにかして欲しかったところではある。
「投手陣はおしなべて頑張ってくれたわ。まあ、平良は球数多すぎて5回投げ切れなかったけど」
「三嶋投手、三上投手、パットン投手は回跨ぎもしてくれたね」
「先発が早い回で降板すると後が厳しいわよね。それでも点を許さなかったから勝てたわけで、頭が下がる思いよ」
「点を取られていたら、延長にも入れなかったもんね」
唯一の失点もパスボールであり、打線が打てないことを分かっていたのか、我慢してくれた。
「とはいえ、パリーグでも打線の弱いロッテだったからね。次のオリックスはそうはいかないでしょ」
「延長戦での疲れもあるだろうし」
「おまけに、かつての鬼門、京セラドームのオリックス戦」
「なんか、悪いことばかり出てくるけれど・・・でもでも、先発は東投手! 一番期待できる投手だよね」
「そして相手は西! 苦手の西! 東西対決!」
「ロースコアかな。それでも、勝とう!」
3タテを阻止したことでテンションもあがる。
とはいえ、広島を3タテして調子の上がっているオリックス。京セラドームではかつてずっと負け続けていた。
打線の弱さも快勝したわけではなく、東頼みの試合になってしまいそうだ。
それでもこのロッテ戦の終盤のように足を絡めるなどして少ないチャンスをものにしていきたい。
4月、連勝した時のことを思い出してほしい。
「・・・・東と西の所属が逆だったら、池袋みたいになって面白かったのにね」
「マイナーネタだなぁ」
「え、これってマイナー!?」