2018年振り返り #47 育成の星、左腕の中継ぎエース! 砂田 毅樹
「もはや中継ぎ左腕としてなくてはならない存在だね、砂田投手!」
「そうね、先発から中継ぎ転向して、頑張ってくれているわ」
理衣の言葉に、結乃も頷いている。
2018年もずっと1軍で投げ続けてくれた砂田。
その結果が、以下の成績である。
#47 砂田 毅樹
当番試合 : 70
投球回数 : 52 1/3
防御率 :3.61
勝利 : 0
敗北 : 2
セーブ : 0
ホールド : 24
奪三振 : 44
「70試合登板! 凄いね」
「それでもイニング数を少なくしたり、連投に制限を課したり、凄い酷使にはなっていない・・・・はずよ」
砂田だけではない。
登板数こそかさんでいるが、ベイスターズの中継ぎ陣は考えて起用されている。
「勝っている試合でも、負けている試合でも、ピンチで危ない場面でも、どんな時でも投げてくれたねぇ」
「砂田を出すの勿体ない! って思う時もあったくらいだもんね」
三上、砂田、三嶋、エスコバーは、それこそどんな場面でも起用されてきた。
だが、4人いることで分散もできていたはずである。
「性格的に中継ぎ適性もあったってことよね」
「と、いうと?」
「インタビューで言っていたじゃない。ピンチの場面とか燃えるって。ピンチの時こそ、自分に交代してくれ、ここで投げさせろって思うって」
「ひえー、凄い心臓だね」
「初登板の頃からそんな感じはあったわよね」
動じないというか、そういったマウンド度胸はプロ向きなのは間違いない。
「年棒も大幅UPしたしね」
「育成からあがっての1億も見えてきたし、若き左腕軍団の一人としてさらに上を目指して欲しいわね」
「まだ大卒1年目の選手、東選手とかと同い年で若いんだよね」
「育成でもこれだけいける、ベイスターズでもそれを見せてほしいわよね」
そう、山口鉄也や千賀のように。
「結論! 今期は85点!」
「高得点だけど、90点いかないのはなんで?」
「まだまだ満足するなと期待を込めて! 防御率をもっとよくしたいわね」
「70試合も投げているのに・・・・」
「そう、あとは疲労、怪我に注意してほしいわね。中継ぎはなかなか3,4年続けて活躍って難しいからね」
若いとはいえ、ケアは十分にしほしい。
「ストレートは速くなって、スライダーもキレがある。ただ、球界も年々進歩というか変化しているから、常に研究をしていかないと、通用しなくなるわよ!」
「必ずしも左キラーではなくなったっていうもんね」
「左右に拘りすぎず、抑えられる可能性の高い相手にぶつけるようにはしているけどね、ベンチも」
それでも期待されているのは左打者を抑えることではあろう。
「でも、残念なこともあるわ」
腕組みをして、唸るように言う結乃。
「え、なにが?」
「中継ぎになったから打席が見られないことね。砂田、足が速いからね」
「あ、丸選手も言っていたね!」
「内野安打とか十分にありそうなんだけどね!」
打席はともかく。
2019年もまた、中継ぎとして投げ過ぎない50試合くらいを目指して欲しい。
頼むぜ、砂田!