2019年振り返り #26 怪我もあり中途半端に終わった一年 濱口遥大
「濱口は怪我がなければねー」
結乃が唸るように言う。
「そういう選手が多いよね」
「やっぱね、一年間働いてくれないとね、主力になるには!」
#26 濱口 遥大
当番試合 : 17
投球回数 : 82 1/3
防御率 :3.17
勝利 : 6
敗北 : 5
セーブ : 0
ホールド : 1
奪三振 : 85
「やっぱり登板数の少なさよね」
「ローテを一年間、守れなかったからね」
「それでも、内容的には良くなっている部分が多いのよ」
「防御率が良くなっているね」
「そして記載していないけれどWHIPが1.18。過去2年間がほぼ1.50だから、随分と改善しているのよ」
※WHIP:1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値
「2017、18年は、投球回数の半分以上の四球を出していたからね」
「ハマちゃんといえばコントロールが、だね」
「2019年はコントロールが(多少)改善! ただ、ストレートの威力がなくなったようにも見えたけれどね」
濱口といえばストレートとチェンジアップ。
だが、それが1,2年目ほどの威力に感じられなかった。
「微妙よね、コントロールはアバウトでも、強いストレートとチェンジアップで攻めるか。それともコントロールを重視して、その分ストレートの威力が落ちるか」
「でも投手の基本はストレート! そこをおしていってほしい気がするね」
「あの、”お化けチェンジ”を活かすにはやっぱりストレートよね」
もしかしたら怪我の影響でストレートの威力が落ちていた可能性もある。
2020年はどうなるかを注目したい。
「ただ、今季はプロ初完封もしたんだよね」
「いやー、びっくりよね。与四球7での1安打完封勝利! セ・リーグ公式戦では初めての記録らしいわよ!」
「濱口投手らしいよね」
理衣が苦笑いする。
それでも、完封勝利をあげたのは自信になったであろう。
「あと課題は、ホーム横浜で弱いこと! それとデーゲームの勝率も悪いわね」
「デーゲームはともかく、横浜では勝ってもらわらないと困るよね」
「ビジターで強いってのも強みにはなるけれど、それだけじゃ駄目よ!」
「ルーキーの年は横浜でもっていたのにね」
「何があったのやら・・・・」
「そんなハマちゃんの成績に点数を付けるとしたら?」
「うーん。50点?」
首を傾げる結乃であった。
「2020年は高城が戻ってきて、もしかしたらまたバッテリーを組むかもね」
「専属捕手だった高城選手と組んでどうなるかも楽しみだね!」
「高城の立ち位置があるからまだ組むと決まったわけじゃないわよ! でもこの2年、イマイチだったのが上向くきっかけになると良いわね」
とはいえまずは一年間ローテを守り、規定投球回数に達すること。
そこを目標にして欲しい。
「ちなみに髪の毛はどうするのかしらね? 大仁田とか言われているとかいないとか」
「そ、それは・・・・」