6月11日(木) 横浜 3-1 巨人
「よーっし、ようやく勝ったわよ!」
納得したように結乃が頷く。
「投手陣も1点に抑えたしね」
理衣も笑顔で言う。
「康晃も抑えたしね! まあ、相手も主力は下がっていたけれど!」
「結果を出すことが大切ということで」
「あとは内容よね。ちょっとそこまでは見られていないから」
果たしてどうだったのか。
まあ、抑えは結果を出してナンボではあるが、練習試合なのだから内容がどうだったのかも知りたいところ。
「中継ぎの主力を全員出した感じだったね。それで全員、無失点!」
「平田も含めてね! ワンポイントだったけれど」
「こうして信頼を高めていってほしいよね」
「平田はねー、せっかくビハインドで好投して信頼を高めたのに、大事なところで投げた途端に大ポカをするからねー」
このまま開幕一軍に残れるのか。
頑張れ平田。
「先発の櫻井投手は3回の途中で交代しちゃったね」
「練習試合だし投げさせても良かったのに、そこまでではないと判断されたのかしらね?」
首を傾げる結乃。
まだまだ信頼を勝ち取れていないのか、内容がそれほどよくなかったのか。
いずれにしてもこれを糧にして欲しい。
と、既に開幕一軍にいないような言い方だが、先発陣は皆崩れているだけにどうなるか分からないところだ。
「打者ではなんといっても柴田選手が代打でホームラン!」
「ここで打っちゃっていいのかしら? シーズンにとっておかなくて」
「アピールしなきゃなんだから、いいでしょ!」
「まあ、大和、柴田というところは動かないでしょうね」
「そして梶谷選手は先頭打者で3塁打!」
「オースティンが犠牲フライであっという間に先制したのは良かったわね」
「やっぱり足が使えると良いってことで」
「このまま好調をキープして開幕したいわね!」
打線は全体で6安打だったが、3点取れたのは効率よかったといえるだろう。
「心配なのは宮崎よね。なんか前の試合、めまいがしたとかでね」
「この試合も最後に一打席だけだったね」
「試合に出場している以上、そこまで酷くはないのでしょうけれど、変に余裕かまさないように!」
「そして練習試合も最後の1カード3試合に」
「ここは開幕3連戦の先発が出てくる可能性が高いからね」
「今永投手だね!」
「不安を払しょくするような、エースらしい投球を見せて欲しいわね」
若手のチャンス枠はほぼ終了か。
主力が出た試合終盤に少しある中でどれだけアピールし、開幕一軍を掴めるか。
競っている選手は最後の見せどころ、頑張れ!