2020年8月20日 広島戦
結果:横浜10-1広島
敢闘選手賞:ピープルズ、嶺井、倉本
「前日に言った希望が叶った!?」
結乃が驚きの声をあげた。
「打線がつながり大量得点! 投手陣を援護して快勝だね!」
理衣ももろ手をあげて喜んでいる。
前の試合は拙攻で2得点に終わりどうにか引き分けた。
この試合、先発がピープルズということで継投は目に見え、援護は不可欠だった。
出来れば、連投している石田、三嶋が登板しなくて済む試合を。
平田、武藤、進藤で試合を終えられることが出来れば。
なんて都合の良いことを考えていたのだが。
「その都合の良いことが起きちゃったわよ!」
「エスコバー投手は投げたけれどね」
「でもピープルズは5回で降りて、6回表の時点ではまだ4-1で3点差だったからね」
「まだ4イニングもあって、カープさんには終盤で痛い目にもあっているしね」
「そこで平田を出すとはね! しかもその平田が3者凡退で!」
「あれは大きかったよね」
欲を言えば次のイニングも投げ切って欲しかったが、頑張った。
その後は武藤、進藤と、本当に勝ちパターン投手を使わずに済んだ。
「それもこれも、終盤とはいえ相手の中継ぎ陣を打ち崩して追加点を取ったおかげね!」
「佐野選手、倉本選手、梶谷選手、そしてとどめはソト選手のホームラン!」
「10点取ればさすがに楽よね。って、まあ2イニングで10失点した試合もあったけどね」
「ま、まあ、その時とは状況も違うしね」
「満遍なくヒットを打ったけれど、本当にカープ戦は相性の良い倉本が3安打」
「スタメン起用に応えたよね!」
「嶺井も先制タイムリーを打って打撃好調ね。ピープルズもよくリードしたわ」
「ピープルズ投手は初勝利、おめでとう!」
「球数的にはまだいけたはずだけど、点を取りたかったし、今までの信頼度からも仕方ないわね」
「これからどんどん投げて欲しいね!」
「まったくよ・・・・」
暗くなる結乃。
それもそのはず、この日、平良が登録抹消されたのだ。
「今永も平良もいなくなって、本当にどうするのかしらね!」
「中日戦、大貫投手の後の2戦だよね」
「阪口があがってきて投げそうだけど、あとは・・・・上茶谷あげる?」
「あるいはブルペンデーか」
いずれにしても、一気に苦しくなった先発ローテ。
だからこそ、ピープルズにも頑張ってほしい。
パットンの体調が不良ならばなおさら、外国人枠を上手く使ってやりくりしてほしい。
「いやー、しかし予定通りにいかないとは思っていたけれど、今永、平良、上茶谷、坂本、みんないなくなるとはね!」
「開幕ローテで落ちずに残っているのは濱口投手だもんね。井納投手、大貫投手には助けられているよね」
「ホントこれ、野手陣に頑張ってもらわないときついわよ! チーム全体で乗り切るしかないわ!」
先発が安定していたのが強みでもあったが、それが一気に瓦解した。
そこを補うのは投手だけではない。
皆で埋めろ!