「目に何か入った違和感が取れない!」
苛々とした感じで叫ぶ結乃。
「自然と涙とかで流れ落ちるよ」
冷静にいさめる理衣。
でも、それまで落ち着かない。
「気にしたら負け、ここは他のことで気を紛らわせるわ!」
「ということで簡単な振り返り、今回は?」
「そうね、大貫でいこうかしら」
「ハマの豆苗!」
「前半戦、期待したんだけど、苦戦したわね」
「何せ昨季二桁勝利したもんね」
「今永、東のいないところ、主軸としてローテを回して欲しかったんだけど」
「当初は良かったよね、さすがという投球を見せてくれて」
「ところが、ある時から序盤から炎上を繰り返して!」
「安定感が大貫投手のウリだったのに」
「たまに炎上はあっても、ああ立て続けにやられちゃあ、さすがに二軍調整よね」
「それでも、戻ってきてからは良い感じになってきたよね」
圧倒的な球を投げるわけではなく、制球とキレでゴロを打ち取る投手。
メンタル的な部分もあったのだろう。
それでも苦労して社会人から入団したのだ、見事に戻してきたのはさすがというところか。
「とにかく、序盤にダメな時が多かった分、後半はガンガン投げてもらわないとね」
「長いイニングを期待したいよね」
「そうね、最低6回、出来れば7回」
「イニングイーターがいないからねぇ」
とはいえ大貫といえばスタミナの課題。
大体、90球超えたあたりから怪しくなるのをなんとかならないものか。
この辺は投げていけば慣れて乗り越えられるものなのか。
あるいはもう、そういうものなのか。
「制球が良いから、良い時はポンポンといくのよね」
「さくさくいくと気持ちいいよね」
「ただ圧倒する球がないから、イマイチな時は粘られて球数放らされることも」
「それはどんな投手でもそうだと思うけれど。。。」
二桁は実力があるからこそ勝てたはず。
序盤のふがいなさは、後半戦に取り戻す活躍を見せて欲しい。
「ここから怒涛の連勝で連続二けた勝利を目指せ!」
「あと7勝・・・できなくはない!」
それくらいの活躍を期待したい。