「秋季練習が開始されているわね」
ニュースを見ながら結乃が言う。
「奄美キャンプがなくなったのは残念だけどね」
今回の秋季練習に関していえば。
- 斎藤隆、鈴木尚典の両名も初日から視察として足を運んでいる
- 免除者はなく全員参加
「まずはこの2点よね!」
「斎藤さん、鈴木さんは話題になったね」
「ファンの間でね。まー、三浦を加えて3人の写真は、往年のファンからしたら嬉しいわよね!」
「早く正式になってほしいよね」
「そして投手コーチは川村が抜けて独立リーグの横浜の監督になるのね」
「鈴木さんが抜けて、川村さんがいくんだね」
「川村にも色々経験させて、今後は編成とかの方にいくのかもね」
「現場にいてほしい気もするけれどね。98年優勝戦士の一人でもあるし」
「まー、色々気を使ったの・・・かな?」
斎藤隆と川村だと歳が近い同じ98年戦士ということでやりづらさが出る可能性がある。
木塚の方は下になるので、そこのバランスだろうか。
「そういう話をしていると、高木豊がYoutubeで心配していたようね」
「え、何を?」
「監督の三浦が、タクローとか隆とか、自分よりちょっと上の先輩がコーチにきてやりづらいんじゃないかって」
「会社でいう、年上の部下、ってことだよね」
まあ、心配する気持ちもわからなくはない。
仮に自分自身の身に置き換えて、年上の部下を上手に扱って組織運営できるぜ! と胸を張って言える人はどれだけいるか。
「タクローも隆も、いうべきことは主張しそうだしね。でもまあ、だからといってコーチという役割だって認識しているでしょ」
「そうだよね、そこは役割、職責、があるもんね」
「組織なんだから、それを守れなかったらコーチの技術としては優秀でもダメだしね」
「ものを言い合える、でもお互いをきちんと尊重し合う、そんな関係になるとよいね」
三浦だって、DeNAはチームの組閣に自分の権限はなく、与えられたスタッフと選手で監督をすることは事前に納得し承諾していたはず。
それで結果でなければ叩かれ首になるのも理解した上で監督になっているはず。
調整型のトップで構わない。
チームを円滑に回すことに注力でも構わないと思う。
「ぶっちゃけ、攻撃は石井ヘッド(仮)に任せるので好きにやってください、責任は自分がとります、でもいいと思うのよね」
「ははぁ」
「もちろん責任を取るということは、最終決断は監督だから、作戦を出させてGOを出すのは三浦だけどね」
「それでチームがうまく回るならいいよね」
もちろん、チームの大方針とか、そういう指針をチームに浸透させるのは三浦の役割だが。
「今までのコーチで結果が出ていないわけだし、いいじゃない」
「誰も悪いと言っていないけれどね」
「心配して、三浦のやりやすいコーチで回りを固めても仕方ないし。前にも言ったけれど、厳しいNo.2、優しいNo.1は理想の一つだと思うけどね」
「実際にどんな感じになるかは、来年になってからのお楽しみ、だね」
首脳陣も、選手たちも、今までとは違うし意識改革が必要。
でも最下位なんだから、動かないとね!