2021年振り返り #55 二軍で着実に出場増も、粟飯原らライバルも入り負けられない 田部 隼人
「たなべっちか」
適当な愛称で結乃が言う。
「昨年も同じこと言ったね!」
理衣が突っ込む。
二年目の2021年もファームの成績です。
#55 田部 隼人
出場試合 : 96
打数 : 276
打率 :.185
安打数 : 51
HR : 2
打点 : 26
盗塁 : 1
「出場試合数、打数共に一年目から倍増ね」
「順調にきているかな?」
「とはいえ打率は大きく落として、やっぱりプロの壁には苦しんでいる感じね」
「でもまだ高卒2年目だし」
「つーことで今回も60点で」
「まあ、そうなるかー」
ドラ1の森は一軍にもあがってある程度のものは見せた。
同期の高卒としては気になるところかもしれないが、焦る必要はない。
「なんだけど、ドラフトで粟飯原を獲得したからね。年下の遊撃手を指名して、田部もうかうかできないからね」
「粟飯原選手も、素材としては良いってきくもんね」
「何せ高卒野手でドラフト3位だからね。かなり評価高いわよ」
「森選手に粟飯原選手、同世代のライバルに負けないように頑張りたいね!」
185センチの大型遊撃手。
しかし粟飯原も182センチある。
田部だからこそ、というものを何か見つけてアピールできるようにしていきたい。
「まー、まだ色々と基礎とか体作りとか、そういうところをきっちりやって欲しけれどね」
「基本が大事、だね」
「内野手に関しては、石井がコーチに入り、藤田が入り、浩康もいて、二軍は仁志が監督と、条件は良いからね」
「自分に合うものは何か、きっちり選んでいけるようにしたいね」
高卒の野手をドラフトで獲得するのも増えた。
チームとしてよくなっている方向だと思うが、当事者たちは多くのライバルがいることでもある。
「遊撃にこだわらず、他の内野も視野には入れているでしょうけどね」
「小深田選手とかもいるしね」
「刺激し合って上達すべし!」
「一軍に上がれる日を楽しみに待っています!」
なかなか地味だが、頑張れ、田部!