「さて、そろそろ2022年シーズン、選手個々人の成績の振り返りにいくわよ!」
結乃が元気よく言う。
「好成績を残した人も、思い通りにならなかった人も、来季に向けて活かしていきましょう」
理衣も続く。
ということで背番号順に。
トップは今季から入団した太田です。
#0 大田 泰示
出場試合 : 62
打数 : 144
打率 :.278
出塁率 :.309
安打数 : 40
HR : 5
打点 : 18
特典 : 17
盗塁 : 0
OPS :.774
「移籍一年目、こんな感じになりました!」
「出場数は多くないけれど、インパクトは残してくれたよね」
「そうね、良いところも悪い所もあったわね」
「それでもチームにとって欠かせない一因になった気がする!」
「とりあえず、60点にしておきましょう」
足の故障などもあって、出場試合数は少なかった。
調子がよくなったら怪我で離脱したりと、なかなか思うようにはいかなかった。
それでも、試合に出られなくてもベンチに入っていれば声で仲間を鼓舞してくれた。
「今まで、チームにいないタイプだったからね」
「若い選手で明るく賑やかな選手はいるけれどね」
「ベテランの域に達してきても、こうしてベンチの最前で一番に声を出すってのも、いいわよね」
「確かに、今までのチームにはいない感じだね」
今ならベテランの域に達してきたのは大和や宮崎だろうが、率先してベンチの前で声を出すタイプではない。
「出場しても、確かに打てないときは打てないけれど、打つ時は派手な活躍を見せてくれたりね」
「サヨナラの走塁に、自らのサヨナラヒットもあったね」
「5打数5安打に、外野から強肩で刺したり」
「そしてお立ち台での”横浜サイコー!”!だね」
起用法に関してはファンなどの間から色々と声が出ていた。
事実はわからないが、足の状態なども加味して総合的に判断したのだと考えたい。
「とはいえ本人もまだまだ不完全燃焼でしょうし、なんとか怪我をしないよう体を作って、来年はもっと多く出場して欲しいわね」
「そうだよね、オースティン選手もまだ時間かかりそうだし」
「今季みたいにソトがいまいちなら佐野をファーストにしたら外野はまるっと誰がきてもおかしくなくなるからね」
「外野争いに負けないで欲しい!」
もともと、外野の層の厚い横浜にわざわざやってきたのだ、本人もその覚悟はあるだろう。
打席数が多くないとはいえ、OPSは牧、佐野、宮崎、ソトに次ぐのだ。
体さえ万全なら、外野手を奪ってもおかしくない。
「本人も、来季も横浜に残ってプレイしてくれるようだし、是非、横浜で優勝しましょう!」
「もっともっとファンが増えそうです!」
2023年は、倍以上の「ヨコハマサイコー!」を聞けますように。