「２４日からいよいよオープン戦が始まるわ！」
結乃が気合を入れて言う。
「練習試合は全敗だったけれど、オープン戦では適度に勝ちたいね」
なんともいえない表情で理衣が言う。
「でもオープン戦の序盤は若手サバイバルでしょうね」
「開幕一軍をかけた争いだね」
「勝手な予想で一軍確定は、捕手なら伊藤光と戸柱、内野はソト、牧、宮崎、外野は佐野と桑原と楠本、かしらね」
「大和選手は？」
「まあ、大和も基本的には一軍だと思うけれどね。右打ちのショートで勝負強さもあって代打もいけるしね」
「内野はかなり埋まっちゃう感じだね」
もともと、控えの層の薄さが課題だったのだ。
内野はここに森、柴田、京田、そしてルーキーの林が争う形か。
外野であれば、大田、アンバギー、蛯名、関根、神里。
「残りの枠をかけては激しい争いになって欲しいわね」
「高いレベルで競ってほしいもんね」
「投手陣も、もちろんよ。特に先発、なんとか高いレベルでの争いになって欲しいけれど・・・」
「復活を期す東投手に、同様に手術から戻った平良投手。上茶谷投手に阪口投手に京山投手も」
「人数だけならいるんだけどね」
人数すら揃わなかった頃に比べればはるかにましだけど、ある程度のレベルがないと、というのはある。
「とにかく、練習試合では散々だったけれど、オープン戦では五割くらいの勝率にはなりたいわよね」
「オープン戦最下位でも上位はあるけれど、気分的にはねぇ」
「ま、それはともかく、いよいよ春到来が近づいたって感じでワクワクするわね！」
「まずは楽しみましょう！」
さて、どうなるでしょうかね。
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