2023年振り返り #17 「黄色靭帯骨化症」から復活の第一歩 三嶋一輝
「難病の手術から戻って来た三嶋ね!」
引き締まった表情で言う結乃
「まずは一軍登板できました!」
理衣が気合のこもった表情で言う。
「黄色靭帯骨化症」という難病の手術を終え、一軍のマウンドに戻って来た三嶋。
本人的には満足できていないだろうが、まずは第一歩。
#17 三嶋一輝
出場試合 : 27
投球回数 : 22.1
防御率 : 4.84
勝利 : 3
敗戦 : 1
ホールド : 6
セーブ : 0
被打率 : .347
WHIP : 1.79
奪三振 : 17
失点 : 12
「復活して勝利投手になって、なんか連続で勝ち投手になったりしたわね」
「何か持っている感じだよね」
「とはいえ、やっぱりそう簡単にはいかないのがプロの世界よね」
「登録抹消されてからは、なかなかあがれなかったもんね」
指標は大きく落ちた。
これではさすがに一軍で投げさせるわけにはいかなかっただろう。
だが、前例のない難病からの復活を果たしてはいるわけで、まだ来季に賭ける思いは強かろう。
「本人も負けず嫌いだしね、なんとか盛り返して欲しいわね」
「前例がないだけに、ここから上げていけるのかどうかも分からないから難しいね」
「そこはまあ、見守るしかないんだけど」
「中日さんの福投手とともに頑張って欲しいね!」
「とりあえず一軍で投げたってことで50点くらいにしておこうかしら」
「ここからスタートです!」
一軍で投げれば復活というわけではない。
一年間、一軍で投げてチームの役に立ってこそと、本人も思っている。
しかしこればかりは、周囲のサポートはあろうとも、あとは本人がどこまで上げていけるか。
「来季にやれなければ、という思いは本人も持っているでしょうね」
「もう若手ではないもんね」
「今までのこともあっていきなり切り捨てるなんてことはないと思うけれど、とはいえプロの世界だからね」
「うう、応援するしかありません!」
しかし、今までも底から這いあがってきた三嶋。
ここからもきっと、また上がってきてくれると信じたい。
「老け込むって年齢でもないし、フィールディングの上手さとか色々とあるし、待っているわよ!」
「絶対に、またあのキレの良い投球を!」