「さてさて、チーム状況が一向に良い感じにならないわけだけど」
結乃が肩をすくめて言う。
「大型連勝も大型連敗もなく、ちょっとずつ負けが込んで借金３、と」
理衣が微妙な表情を見せる。
落ちるかと思えば踏んばり。
ノルかと思えばあっさり負けたり。
なんとも歯がゆい感じ。
「とりあえず牧がどんな状況かよね」
「抹消されていないから、また次の試合で復帰するのかもね」
「無理はさせなくていいと思うんだけど。てか、牧４番にこだわる必要ないわよね」
「三浦監督は４番は牧選手で動かさないと言っているけれどね」
４番がどうこうではなく、どういう打線のならびにするのが最適かで考えて欲しいとは思うのだが。
データを有効活用するDeNAなのに、なぜそこだけ４番固定にこだわるのか。
結果として牧４番が最適ならそれで良いのだが。
「これまで点が取れてないしね。ま、理由はチャンスに最低限が出来ない所なんだけど」
「投手陣はなんだかんだ頑張ってはいるんだけどね」
「そうね、特にＪＢ、上茶谷、入江と、ここ数年で頑張ってくれた中継ぎ陣がいないなかでね」
「先発も今永投手、バウアー投手がいないなか、崩壊せずにね」
それでも勝ちが伸びないのは打線、そして守備がイマイチなところ。
「ヤクルト３連戦はまたローテを見直して、ケイ、石田、ジャクソン、みたいね」
「ジャクソン投手、調整できたかな」
「ストライクさえ入れば良い球放っているんだからね」
「オープン戦のときとかは制球も良かったしね」
とりあえず初戦のケイで勝利したい。
今まで勝ち運がないが、なんだかんだ６回３失点くらいで踏ん張ってくれている。
９０球くらいまで頑張れるので、交代タイミングを見誤らないように。
「そしてそれ以上に打線が小川を打てるか、ね」
「本当にお願いしますよ～」
ストレスが溜まる試合ばかり見せないよう。
打線爆発じゃなくても構いませんから。
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