「もう後がない、崖っぷちに追い込まれた5人が選ばれたわね!」
結乃が胸を張って言う。
「いやそれ嬉々として言うことじゃないと思うけど」
理衣が冷や汗を垂らしながら言う。
ネットの記事である。
そこで発表された5人とは。
坂本
宮國
柴田
田中俊太
神里
の5人である。
「まあ、納得の5人よね」
「納得しちゃうのは寂しいけど!?」
「いやだって、ねぇ?」
「そんな意味深な視線を向けられても・・・」
- 宮國、田中俊太は他球団から入ってきてこれといった成績を残せず。
- 坂本、神里はドラ2ながらも毎年同じようなことの繰り返しで成長が見られず。
- 柴田はぐずぐずしている間に他の内野手が出てきて。
「宮國、田中が残っているのは年俸の安さもあるでしょうし」
「坂本選手、神里選手はドラ2という上位の期待があるだろうね」
「柴田は内野の控えとしては守備で使い勝手が良いからね」
「でも、代わりの選手は出てきている・・・と」
「それと年齢的なモノもあるでしょうね。神里も柴田も30になってこの状態じゃあねぇ」
「うぅん、なんともはや」
先に田中俊太が切られたら、内野の人数、陣容的に柴田はまだ残るかもしれないけれど。
何せ2022年、打点1という結果で打撃においてはまったく戦力にならないことを示してしまったのだから。
「こんな記事が出ていることを知っているかはわからないけれど、本人たちもある程度自覚しているでしょう」
「記事を覆すような活躍を期待したいね!」
「しないと、オフシーズンは厳しいわよ」
「まずはオープン戦で、だね」
「ちなみに京山、阪口がここに入っていないのは、年齢的なものと、そもそも載せるほど1軍で活躍していないからでしょうね」
「これも厳しい一言!」
2023年、背水の気持ちで頑張って欲しい。