「無観客でもチケットを売り出すDeNAの商魂たくましさよ!」
結乃が感極まったように言う。
「いや、ほら、ファンを喜ばせようという気概とか言おうよ」
困った表情をして理衣が訂正しようとする。
「でもまあ確かに、この企画力と実行力は見習うべきよね」
「無観客だけど、観覧席に『応援パネル』が掲げられるんだって」
「これなら密にはならないからね」
「一塁側、ライトスタンドぎっしりに埋まった『応援パネル』」
「シュールね!」
まあ実際に客席をぎっしり埋めるってことはないのだろうが。
「設置も片付けも大変だもんね!」
「ちなみに何席くらいあるんだろうね?」
「うーん、DXの100席はもう売り切れていたけれどね」
「10万円だよね、凄いね!」
単純に欲しいというのと、これで少しでも選手達に力が出れば、という感じであろうか。
「ヤスアキマイクの南場オーナー対談でも言っていたけれど、IT企業で出来ることはやっていくみたいだしね」
「どんどんチャレンジしてほしいね」
「球団が何かしようとしてくれている、それだけでも大きいからね」
「次は何か? って楽しみにもなるよね!」
ファンも球団の意気に負けないように応援の熱をあげていきましょう!