2020年9月8日 阪神戦
結果：横浜７－７阪神
敢闘選手賞：打撃陣
「うーん、引き分けに持ち込んだというべきか、勝ち越せなかったというべきか」
結乃が腕を組み、首をひねりながら言う。
「いやー、よく追いついたって言おうよ！」
理衣はポジティブにとらえようとしている。
実際、３回まででこの試合は駄目かと考えた人も多かろう。
ハマスタ。
阪神戦。
序盤で大量リードを許す。
勝てる要素がなかった。
「スターナイトで、初回から満塁被弾したときは絶望しかなかったけれどね」
「まあ、よーいどんで、だからね」
「それどころか大山には二打席連続でとか、いつになったら抑えるのよ！？」
「本当に良く打たれるよね」
何か対策はしているのだろうか。
ということで５回終了時点０－７の敗色濃厚。
と思ったところで６回裏。
「打者一巡の猛攻で一挙７点！ いやー、驚いたわ」
「打線がつながったね」
「でも佐野が３ランを打ってランナーがいなくなった後は、さすがにこれで落ち着いちゃうかもと思ったけれどね」
「そこで終わらせず宮崎選手、倉本選手が連打！ ガルシア投手を降板させた！」
「流れって怖いものよねー」
中井のポテンヒット。
相手バッテリーミス。
死球。
「さらに大和のヒットで同点！ ここで勝ち越しまでいけていたらねー」
「神里選手が残念ながらホームでアウト！」
「前進守備だったけれど、２死、神里の脚だから、ホーム目指すのは決して間違いだったとは思わないけどね」
「タッチをかいくぐったようにも思えたけれどね」
残念ながらアウト。
追いついたが、流れがここで止まってしまったともいえる。
その後はお互いの投手をうちあぐね、決定打がないままドロー。
「まあ、７点ビハインドを追いついたと考えればねぇ、うーん」
「そうそう、負け濃厚を引き分けたんだし」
「まー、あと問題は坂本よね。３被弾、７失点。あげるのが早かったのか、ハマスタの阪神打線だからなのか」
「次の登板どうするか、だね」
とはいえ先発がいるわけでもないのだが。
「あと個人的には初回で嶺井の交代とかね。あれはどうかと」
「ああ････」
「ねえ！？」
「答えに困る！」
「まあ、スターナイトが悲惨な船出にならなくてまずは良かったと思いましょう」
「残り２戦を勝ちたいね！」
「このままいったら巨人と１０ゲーム差つくわよ！」
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