2019年新戦力 #27 制球自慢のドラ１ 上茶谷 大河
「さあ、今回からは、２０１９年の新戦力シリーズよ！」
拳を突き上げて結乃が宣言する。
「重要だよね、新しい力っていうのは。そして、楽しみでもあります」
理衣も頷いて言う。
「記念すべき一回目はもちろん、ドラフト１位ルーキー、上茶谷 大河！」
「長い苗字だね！ 珍しい！」
「全国におよそ９０人くらいしかいない珍苗字みたいよ！」
「それは、本当にレアなんだね････」
苗字由来ｎｅｔで調べた結果である。
「ドラフト１位だからね、期待はしちゃうよね！」
「このところドラ１が当たっているからね。とはいえ、期待はするけれど戦力としてカウントはしないわ」
「出た、結乃は厳しい」
「当たり前でしょ、なんの実績もないルーキーを最初から戦力には入れないわよ」
たとえどれだけ評価が高くても、ルーキーは活躍してくれたら儲けもの、くらいに考えておかねば。
まあ、２０１８年のように、ルーキーが最も働いた、とかにはなって欲しくないが･･･
「上茶谷は、大学３年間は全く勝てなかったのよね。４年生の時に活躍して、そういう意味では不安もあるわよね」
「血行障害、だっけ」
「キレと制球で勝負するタイプみたいだし、きっちり投げられるよう体を整えて欲しいわね」
「自分の当主としてのタイプは理解しているみたいだから、大丈夫じゃない？」
「最近の若手は考えがしっかりしているわよねぇ」
「偉そうに････」
苦笑いする理衣。
「現実の所、期待するのはどれくらい？」
「ドラ１だからね、でも８勝くらいしてくれたら嬉しいわよね」
「現実的な数字！」
「まあ、まずは１軍に入ること、そして勝ち星というより内容よね」
「あとは怪我をしないコト！」
若者は宝なのだから。
「あとあと、上茶谷投手といえば、実は結構な面白キャラ？」
「ファンフェスでいきなり、というか、勝又や益子に触発されてモノマネを自らやり出したのは驚いたわね」
「出来もよかったよね、みやぞんさん！」
「宴会要員、確保ね」
「今永投手も色々とやるらしいけど」
「あんな顔してねぇ」
「ということで、野球でも、野球以外でも目立つとよいわ！」
「そういえば、内海投手っぽい顔だよね」
「今、いうこと？」
何と言おうと活躍、そして新人王を目指して頑張れ、上茶谷！ あるいは大河！
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