「とうとう今年も戦力外通告が発表されたわね」
結乃が表情を引き締めて言う。
「毎年、仕方ないことではあるけれど、辛いね」
理衣も肩を落とす。
果たして誰の契約を切るのかと思っていたが、結果としては以下となった。
投手 18 小園 健太
投手 27 藤浪 晋太郎
投手 41 佐々木 千隼
投手 53 中川 颯
投手 92 堀岡 隼人
外野手 55 井上 絢登
投手 140 松本 隆之介
捕手 130 近藤 大雅
内野手 125 小笠原 蒼
内野手 129 西巻 賢二
「やっぱりまずは小園よね」
「競合で獲得したドラ1なんだけど、残念だったね」
「DeNAの育成がうまくいかなかったのか、本人の資質なのか」
「こればっかりは分からないよね」
「もう一年くらい見るかとも思ったけれど、甘くなかったわね」
「プロの世界だもんね」
同期の深沢が一軍でローテをうかがうまでになっているのに対し、残念だった。
「他には井上も残念ね。パンチ力とか打撃力は期待できるものあるけれど、来季は27歳になると考えると、ってところよね」
「あとは外野が色々と増えてきたってのもあるよね」
今シーズン、度会が定着。
勝又も頭角を現し、トレードできた井上の方も良い姿を見せている。
センターにコンバートされた森も含め、年齢と今後の成長を考えると、致し方ない部分もあるのか。
「井上の守備力だと、年齢的にもよほど打撃でみせないとってところだもんね」
「一軍に呼ばれたときに3打席三振だったのも痛かったかな」
「チャンスが少ないと言う人はいるしそうなんだろうけれど、その少ないチャンスを掴めるかどうかなのよね」
「そう、なんだよね」
大卒社会人として入団した時点で24歳、かつドラフト6位。
チャンスの機会が少なくなるのは、そういうところもある。
「あとは佐々木千隼も、シーズン最後に一軍で好投したから残ると思ったんだけどね」
「何かしら判断基準があるんだろうね」
中川颯や堀岡など、一軍で戦力になってくれた選手も残念だが仕方ない。
年齢的な上積み等も考慮されたのだろう。
「まずは、ありがとうという感謝よね。そのうえで、次にどうするか分からないけれど頑張ってほしいわね」
「本当、これで終わりじゃないからね!」
しかし、これでも支配下の選手は6人だけ。
ドラフトを考えるとまだ数人は戦力外、もしくは育成落ちがありそうだけど、どうなりますかね?