2022年5月5日 中日
結果：横浜１０－２中日
敢闘選手賞：牧、入江
「いやー、まさかの大量点ね」
肩をすくめながら結乃が言う。
「良い子供の日になったね！」
理衣は素直に喜んでいる。
これで久しぶりのカード勝ち越しである。
「なんといっても牧の先制３ランは大きかったわね！」
「初回で３点だもんね」
「相手が初回、満塁のチャンスを逃した後だけにね」
「牧選手はこの後もタイムリーで４打点と勝負強さを発揮！」
もちろん打てない日もあるが、実に頼りになる４番である。
「打線はその後も中押し、駄目押しとね」
「１点を返された直後、４回の裏にまた点を取れたのも大きかったよね」
「倉本のタイムリーに、代打藤田のタイムリーね」
「ただ、楠本選手がちょっとヒット出ていないけれどね」
「前日に続いて、この日も初が多かったわね」
「神里選手に初ヒットが出たね」
「相手が右投手でスタメンのチャンスを与えたんでしょうけれど、首一枚つながったかしらね」
とはいえ５打数１安打で内容も良くないように見える。
相手が右投手でも大田の方が良いのでは？ と思えてしまうが。
「驚きは８回よね。まさかの戸柱、倉本、宮本の３ホームラン！」
「伏兵のホームラン３本が同じイニングにだもんね」
「倉本なんかバックスクリーンよ！ さすが魔境、ハマスタね」
「風の影響もあったのかな？」
もう二度と見ることもなさそうなものであった。
「投手でいけば、入江がプロ初勝利ね」
「おめでとうございます！」
「こういうのを積み重ねて、いずれ勝ちパターンやクローザーになれるように進んで欲しいわね」
「良い球投げるもんねー」
特にストレートは良いものをもっている。
あとは制球、そしてもう一つ武器になる変化球、だろう。
「褒めてばかりだけれど、先発の坂本は情けない！」
「４回１失点だったのに交代させられちゃったね」
「４－１でリードしていて代えられるんだもん、よほどよね。この日も初回から満塁で、本当にあわや３試合連続被弾だったわよ」
「四球も４つ出しているしね」
いまだ先発ローテから外れないのは、他に先発がいないから。
とはいえこの内容なら、一度あげようとした有吉を試してみてもよいのでは？ と思えてしまう。
「さて、大勝は良いけれど、不安なのは大量得点の次の試合は打線が沈黙しやすいこと。そして相手は大瀬良！」
「いまだ未勝利の広島さんだもんね」
「なんでまたこう週末表ローテばかり！」
「こちらは今永投手がいよいよ一軍！」
「とはいえ、どこまで一軍で投げられるか分からんところあるからね。そしていずれにせよ大瀬良を打てないとしょうがない」
「コーチの皆さん、頼みます！」
大瀬良、森下のくるこの３連戦。
しかも、ここに佐野の負傷と、またまた主力に暗雲。
それでもなんとか、意地を見せろ！
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