2021年振り返り #39 定位置を確保できず。将棋も良いが野球で嶺井らさしさを出せ 嶺井 博希
「将棋王に登場した嶺井ね」
振り飛車派の結乃が言う。
「そこから入る？」
居飛車派の理衣が苦笑いしながら言う。
＃３９ 嶺井 博希
出場試合 ： ３６
打数 ： ７４
打率 ：．１８９
安打数 ： １４
ＨＲ ： ０
打点 ： ７
盗塁 ： ０
「って、将棋のことだけが話題になっているようじゃだめよ！」
「だけってことはないと思うけれど」
「その将棋だって、丸には勝ったみたいだけど、平田にはあっさり負けたみたいだし」
「嶺井システムも、王者の平田さんには敵わなかったみたいだね」
という、どこか微笑ましいオフの話題もあったけれど。
肝心の野球はといえば。
「開幕一軍、スタメンを勝ち取ったのは良かったかもしれないけれど、成績が伴わず！」
「厳しい数字だね」
「捕手陣は誰も似たり寄ったりだけど・・・これじゃ２５点ね！」
「期待に応えられなかったね」
伊藤光が開幕前に怪我をして。
戸柱もさほど精彩なく、めぐってきたチャンス。
それをしっかり自分のものにできなかった。
打撃でも、良さがなかった。
「毎年そうだけれど、今年は山本も起用され始めて本当にどんどん立場は危なくなるからね！」
「手術もして心機一転、頑張って欲しいね」
「ただ、ここまでくると大きな成長とかは難しいのかしら？」
「でも、捕手は経験を積むことでどんどん変わっていくよね」
「リードとか、打者の空気を読むとか、ね。成長しているのかしら？」
「またそう辛辣な・・・」
人の良さは誰からも認められるところ。
怒る姿を見たことがない、想像できないとまでいわれるくらい。
怒らなくてもよいけれど、叱咤は必要。引っ張っていくことも必要。
「ただ、メイン捕手が決まっていないのはチャンスがあるということでもあるからね」
「是非もう一度、目指して！」
「もう一度も何も、レギュラーって感じになったことはないけどね」
「また厳しいことを・・・」
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