2021年振り返り #2 躍動した神奈川No.1の男！ 牧秀悟
「さあさあ、スーパールーキーの牧よ！」
力強く結乃が言う。
「本当にすごい１年だったね」
ほぅっ、と息を吐き出す理衣。
マジで。
凄ぇルーキーだな。
＃２ 牧秀悟
出場試合 ： １３７
打数 ： ４８７
打率 ：．３１４
安打数 ： １５３
ＨＲ ： ２２
打点 ： ７１
盗塁 ： ２
「とんでもないルーキーね！」
「こうして改めて数字を見ると本当に凄いね」
「これはもう、９５点ね！」
「おー、納得の高得点！ １００点はいかないの？」
「満点じゃあ、それでもうおしまいってことじゃない。だから余地を残すのよ！」
「ははぁ」
とはいえ、全く文句のない一年だった。
「数字もそうだけど、ベンチでの声だしとか、盛り上げとか、悔しがり方とか、そういう姿勢も含めてね」
「もはやベテランの域だね」
「ロペスの再来といわれたしね」
「構えも似ているしね」
「さらに数々の新人記録を塗り替えて！」
「終盤は、一試合ごと、一打席ごとに記録が出る感じだったもんね」
安打数、二塁打数、猛打賞、といったものから。
サイクルヒットに連続二塁打など。
まさか１０月であそこまで数字をあげるとは誰も予想しなかっただろう。
「これで新人王が取れないのは残念ね」
「確定なの！？」
「いやー、あたしは横浜ファンだけど、平等にみて栗林じゃない？」
「なんとかならないかなー」
「一年目の打者が通用するのはすごいと思うけどね。しかも二塁手で」
「ここはやはり、投手と打者、一人ずつの選出で・・・」
でもまあ、新人王が取れなくても、長い期間活躍する方が大事だと思うし。
数多くの記録を残し、記憶にも鮮烈に残したことは間違いないのだ。
「二塁でここまで打ってくれるとありがたいわよね！」
「打てる二遊間が欲しいもんね」
「ただ、二年目は他の球団だって目の色変えて対策たててくるでしょうからね、二年目が勝負よ！」
「厳しい世界だもんねぇ」
それでも牧なら乗り越えてくれるのではないか？
そう思わせてくれる。
「個人的には、もう２０２２年からキャプテンやってほしいくらいなんだけど」
「は、早い・・・」
「でも、キャプテンシーというか、シーズン中に見せる姿は誰よりキャプテンらしいと思うけどね」
「異論はないけれど若いし、まだ自分のことに専念させてあげてもいいんじゃない？」
「まあ、成績落とされてもだけど・・・今年と同じでいいと思うんだけどね。副キャプテンつけてサポートさせれば？」
キャプテン云々は置いておいて。
「今季はマジ、牧がいなかったらヤバかった！ というか、むしろ牧だけが希望だったからね！」
「それくらいの活躍だったもんね」
「来季は牧だけ、とかならないように！」
「それでも牧選手には期待！」
２０２２年も、神奈川ＮＯ．１、いや球界ＮＯ．１を目指して、突き進め。
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